ブラスバンド・フレンド！ (ページ7)

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7.兄side ―部活体験― ページ7

その日の放課後は、部活体験があった。

俺は、憧れの先輩に会えることに胸をはずませ、音楽室へ向かった。

廊下を走ったからか少し早く着いてしまい、1年生はほとんど来ていなかった。

先輩に案内され音楽室の中で待っていると、しおりたちが入ってきた。

しおりは、俺の方をみて少し驚いている。

まあ、俺は今までサッカーばかりやってきたから、驚くのも無理はないか。

すると、先輩たちが続々と入ってきた。

希望するパートの話で盛り上がっていた1年生の俺たちは、自然と背すじを伸ばす。

そんな中、女の先輩が1歩前に出て話し始めた。

あのとき、ドラムを叩いてた先輩だ。

鼓「1年生の皆さん、初めまして。
吹奏楽部部長の篠原鼓です。
分からないことがあったら、遠慮せず周りの先輩に相談してくださいね。
今日はよろしくお願いします」

「｢よろしくお願いします！｣」

ドラムのつづみ先輩が、部長だったことに俺は驚いた。

鼓「まず、各自希望しているパートごとに部屋を移動してください。
30分ほど練習したら、その後は他のパートもまわって体験してみてください。
教室は、2･3年生が案内します」

「｢はい！｣」

俺たちは、各自でパートリーダーのもとに集まった。

パーカッションパートを希望しているのは、俺と1人の女子だけのようだ。

つづみ先輩に案内されて音楽室を出ると、楽器倉庫の奥から打楽器の音が響いてきた。