【ツイステ】監督生の体液は、魔力を増強させる性質があるらしい。【短編集】 (ページ4)

今日:22 hit、昨日:146 hit、合計:18,212 hit

4 ページ4

フロイド先輩は、唇の隙間を割って、中に舌を入れてくる。上顎や歯列をなぞるように舌を這わせ、じっくりと口内を蹂躙し…それから、引っ込めていた私の舌を器用に絡めとり、じゅっと吸い上げてきた。

私はというと、想定外の事が起こりすぎて完全に思考がショートしていた。

…確かに、唾液ならわざわざ回りくどいことをしなくても手っ取り早く摂取できる。

…………できるけどっ……！！

｢……んっ……ぅ……｣

……こ、この人…キス上手すぎん!?!?

あのフロイド先輩のことだから、そういう経験たくさんありそうだし、何もおかしなことでは無いが、如何せん相手は、私みたいなちんちくりんの地味女。

唾液が欲しいならチャチャッと飲んで終わらせてくれればいいものを、なんでかいつまで経っても唇を離してくれないし、ものすごく丁寧で優しくてきもちi…………………

ってち、ちがうちがう！そんな事を言いたいんじゃない!!

とにかく、こんなの恥ずかしすぎる。
穴があったら入りたいどころか、そのまま墓を立てて欲しいレベルで恥ずかしい。

…………いや、待てよ？

そう言えばさっきまで私…
寮長会議に参加してたんだっけ……!?

恐る恐る薄目を開けてみると、視界の端で寮長たちが食い入るように見つめてるのが見えた。

え？何これどういう状況？
なんで私、フロイド先輩にキス(ディープな方)をされてる所を各寮の寮長達に見られてるの？

……っていうか、見てないで止めてくれええ!!!

羞恥やら未知の感覚やらで、いっぱいいっぱいになり、
涙が生理的に溢れてくる。
じわりと滲む視界に、私の様子をじっと眺め、愛おしそうに目を細めるフロイド先輩の顔が見えた。口内を散々好き放題された後、ｺﾞｸ…と嚥下する音が彼の喉元から聞こえてきた時、私はいよいよダメだと思った。

「…ん、はｯ…

…あは、小エビちゃん、茹でたみたいに真っ赤。」

ゆっくりと唇が離れていき、こつんと額を合わせられる。

「……かわいいねぇ」

砂糖を煮つめたような甘く蕩けた瞳に至近距離で見つめられ、私はひょぁ……と情けない声を漏らすことしかできなかった。