【ツイステ】監督生の体液は、魔力を増強させる性質があるらしい。【短編集】 (ページ18)

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それを"愛"と呼ぶべきか？ページ18

【ジェ監】

……ジェイド先輩が、好きだ。

心の中でそう呟いた時、
ストン、と胸の中の蟠りが無くなった。
そのはずなのに、今度はぎゅうぎゅうと締め付けて苦しくなった。

好きだ。好きなのだ。
どうしようもなく、あの人が好きなのだ。

ターコイズブルーに黒のメッシュが入った、艶のある髪が好きだ。

男の人にしては長いまつ毛が好きだ。

薄くて形の良い薄ピンクの唇が好きだ。

切れ長の左右で色の違う魅力的な瞳が好きだ。

紳士的で優しくて、スマートなところが好きだ。

好きな物の話をしている時に、僅かに目を輝かせるのが好きだ。

驚いた時の、少しあどけない表情が好きだ。

そんな彼が時たま見せる、悪い笑顔が好きだ。

彼の好きなところは、数えればいくらでもある。
両の指だけじゃ収まらない。

彼の事を考えれば、胸が高鳴って幸せな気分になる。
けれど同時に、どうしようもなく辛くなる。

だって私が、

どれだけ彼のことが好きでいても。
どれだけ彼のことを想っていても。

それが彼から返ってくることは、絶対にないと分かっているから。

無謀な恋心は、私の精神をすり減らすだけだった。
こんなもの消えてしまえばいいのに、と何度思ったことだろう。