【ツイステ】監督生の体液は、魔力を増強させる性質があるらしい。【短編集】 (ページ2)

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教室のど真ん中に置かれた椅子に、何故か私は縛りつけられている。

7つの寮の寮長(ツノ太郎は不在)が集まる寮長会議。そこに何故か、私が(強制)参加させられていた。

度重なる寮長達の勧誘をのらりくらりと躱してきた結果だ。…今回ばかりは、寮長達も本気らしい。

「……いい加減、腹を括ってくれないかい？」

「………い、嫌ですよ。
別の寮に移籍するつもりはないって再三言ってますよね？」

「…はぁ…君がオンボロ寮から離れたくないのは重々承知しているよ。しかし、例の噂が出回ってから、生徒同士の衝突が後を絶たないのは、君も知っているだろう？｣

｢君がどの寮にも属さないオンボロ寮に居ることが、全ての元凶なのだと僕達はみている。だからここで1度、君の立場をはっきりさせた方がいいという結論に至ったんだ。」

「…それは、私だって分かってます、けど…

…それってつまり、私がどっかの寮に所属することを選んだ瞬間、そこの寮生だからという理由でいいようにされちゃってもおかしくないってことですよね？」

「「「……………」」」

「無言怖ｯ!!」

「…もう一度聞くよ。
君は、どの寮に所属したいんだい？
ハーツラビュル寮は、君を歓迎するよ。
君の親友が2人ともこちらにはいるし、退屈しないだろう。」

「はっ、オトモダチなんていつでも会えるだろ……
うちに来いや。他の寮なんて霞むくらい最高の接待してやるよ。」

「監督生!!スカラビアも、お前の為ならどんなものでも用意してやれるからな！欲しい物があるなら俺になんでも言ってくれ！」

「是非ともうちにいらして下さい、監督生さん！
オクタヴィネル寮では、福利厚生もしっかりしていますし、充実した寮生活を送れるかと。」

「あんな胡散臭い寮なんて選ぶ必要ないわ、監督生。うちに来れば、アタシが直々にプロデュースしてあげるわよ。」

『監督生氏、イグニハイド寮は、最新の設備を揃えてるし、娯楽も充実してますぞ。選ぶならうち一択では？』

「…あああ、ストップストップ！

私は誰に何と言われようと、オンボロ寮を離れるつもりはありませんから！
…ていうか、あんな根も葉もない噂に踊らされないでくださいよ！たまたま学園長の名前が書いてあっただけで、本当にクロウリー先生が執筆された論文とは限らないでしょう!?」

私の悲痛な叫びが部屋中に響き渡る。

くっ……この縄さえ解ければ！

背もたれの後ろでぎっちりと縛られた腕に力を込めていると、突然教室の扉が開かれた。