30:クラクラ編最後! ページ35
バ《やって〜らんない気分♪yeah!》
貴《やって〜らんない気分♪yeah!》
《《やって〜らんない気分♪yeah!
完全に、チェッチェッチェチェ!》》
Aは、ある勘違いをしていた。先程からの気持ち悪さは緊張からだと。そして、
自分の体がふらつくのもきっと緊張のせいなのだと。
そう、勘違いをしていたのだ。
Aは、次の瞬間、膝をおるようにして倒れこんだ。
バ「…え………うそ、A…?A!」
バダがAの体を揺するのを他の観客はペンライトを掲げたまま、呆然と見ていた。
べ「くっ、どけ!道を開けんか!」
ベトがその低音で指示を出すとモーゼが海を割るように人の波が静かに道を作る。
ベ「おい、A!………、意識なしか。医務室は!」
スタッフ「こっちにお願いします」
べ「わかった」
ベトは気を失い、重くなった体を所謂お姫様抱っこで持ち上げた。そして、バダの横を通る際に静かに告げた。
べ「あとは頼んだぞ」
と。
バ(あとは頼むったってどうすりゃいいってのよ。私はどうせ………、でも………。そんな私と頑張ろうって…………。Aは、倒れるまで頑張ってくれた…………。なら、私も、それに答えたいよ……!!!)
その時、バダの体がピンク色の光に包まれた。
バ「Ja gram.Ja modlic sie.」
貴「んん…………、ぇ………?」
べ「目を覚ましたか?A」
貴「ここは…!?」
バ「医務室だよ、A、歌ってる途中に倒れたんだよ」
貴「………な、さい………。ごめん、なさい……!」
バ「え!?」
貴「バダさんに、迷惑かけないようにって思ってたのに…結局!僕は……!!!」
そこまで叫ぶと、消え入る声でまたごめんなさい、と言った。
バ「A、聞いて。私は怒ってないし、迷惑かけられただなんて思ってない。むしろ感謝したいくらいよ」
貴「ど、どうして…」
バ「Aのお陰でムジークが出せたの。ちゃんとチャイ子とも話せたの。」
貴「そんな…僕…、何も……」
バ「Aが、私に迷惑かけないようにって言ってたでしょ?その時思ったの。Aは自分の事じゃなくて、私のために緊張してくれてるんだ、って。優しいAだからこそ、きっと私はムジークが出せたんだよ」
一度止まった涙腺がまた緩み出した。
バ「私、またチャイ子とアイドルやることになったけど何かあったらまた頼らせてね!」
貴「うん………ごめんね………あり、がとう」
バダに抱きつきながらまた泣いてしまった。
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円(プロフ) - キキさん、はじめまして。凄く気になると言っていただき、有難うございます!!更新頑張りますので、これからもよろしくお願いします! (2018年3月31日 18時) (レス) id: 675346e6cf (このIDを非表示/違反報告)
キキ - はじめまして! 小説の続きが凄い気になります!!更新頑張ってください!! (2018年3月31日 9時) (レス) id: 9e238edcbe (このIDを非表示/違反報告)
ムーン - 分かりました。ありがとうございます。 (2018年2月5日 17時) (レス) id: 8165129998 (このIDを非表示/違反報告)
円(プロフ) - ムーンさん、いつもコメントありがとうございます!お返事遅くなってしまってすみません。これからも頑張って更新していくので飽きずに見ていただけると嬉しいです! (2018年2月5日 7時) (レス) id: 675346e6cf (このIDを非表示/違反報告)
ムーン - お久しぶりです。お話しの続きが読めて嬉しいです。 (2018年2月4日 18時) (レス) id: 8165129998 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:円 | 作成日時:2018年1月4日 23時