MIND RENDELL (ページ4)

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III ページ4

しばらくしてやってきた
人間のバディがいるとウワサの魔人、『パワー』。

どうやら血を操れるそうで、ハッキリ言ってしまうと彼女がきてからゾンビはアホみたいに減った。素晴らしい強さ。
だが性格に難アリ。個人的に才能がある人には変な部分がある事が多いと思う。
例えば、天才画家のゴッホとか。なんと彼は騒音に腹を立てただけで耳を切り落としている。

変なこだわりがあったり、普通どうでもいいような事で憤怒したりするなど、歴史に残る偉人は個性の塊だ…。

正直こういうのは掴みどころがなくて相手しにくい。自分の苦手な部類に入るだろう。ついでにさっきのちょんまげの人も同様。

最後のゾンビを倒すと、どことなく安心したような空気が全員に広がる。
あーやっと帰れるんだー、という開放感。
そして待っている安全な部署。

しかし残念ながら自分達にはまだ仕事が残っていた。マンション後片付けと、ゾンビの死体処理である。
残業が多すぎる、ブラック企業かここは。

と言ってもサボっていると冗談抜きで消されるので、そばの死体を無造作に二体掴んで働いてるフリだけはちゃんとする。そして目を凝らして同期を観察する。

あの非常口付近、ゾンビの着ている服の裾元を掴んで引き摺り出しているのが『天使の悪魔』。ちょっと親近感があるので仲良くなりたい。

それに続くのは仮面を被るナゾの男『暴力の魔人』。こいつは容姿と名前とは反対に温厚な性格。話しかけやすい。

丁度自分のななめ後方に突っ立っているのは、終始真顔の『蜘蛛の悪魔』。話しかけても無視！顔は良いけど不気味だな。

最後に、すぐ目の前の壁から現れたのは常にハイテンションな『鮫の魔人』。自分とは合わないだろうなーと思うだけで関わりはない。