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「そっちの姉ちゃんこれが気になるの?」
「お目が高い!これはあの超時空シンデレラ、ランカ・リーが使ってるのと同じものなんだ!」
「ランカ・リーはラグナでも大人気なんだよ。私も大好き!ビーチの名前にも使われてるんだ!」

少女は先程と同じポーズをした。
(そういえば観光雑誌に乗ってたラグナの人気観光地の一つが”ランカビーチ”だったっけ…)

”超時空シンデレラ”と称されるランカ・リーとは、2059年に第25次新マクロス級移民船団マクロス・フロンティアと地球外生命体バジュラの間で発生した”バジュラ戦役”でトップアーティストとして銀河中で名が知られる”銀河の妖精”と称されるシェリル・ノームと共に歌い、歌で戦争を終結に導いた歴史に名を遺す歌姫である。
ランカの二つ名は新人アイドルだった彼女が映画の代役からチャンスを掴み、スターの座を駆け上がる所からつけられたのだ。

彼女がオオサンショウウオ型の電話を愛用しているのはファンなら誰もが知っており、彼女の歌が大好きなAももちろん知っている。少女のポーズはランカの持ち歌『星間飛行』で使われる決めポーズなのだ。

Aが購買意欲を駆られている中、フレイアが手首にシッポを巻きつかせる海猫型生体電話をそっとつつくと完全に巻きついた。電話から電子音声が響く。

『契約完了。振込手続き開始』
「えぇ!と、取れん!」
「「「お買い上げー!」」」

満面の笑みを見せる子供達。フレイアは慌てて右腕を振るが電話は取れず、どうしようと困っているとハヤテが彼女の手首を掴んだ。

「走るぞ!」
「ふえっ?」
「Aも!」
「っ!?」

さらにハヤテはAの手首も掴み、突然のことにAの肩が跳ねあがり顔が真っ赤になる。
急に触れられて恥ずかしい。けれど好きな人に触れられて嬉しい。
Aは鼓動が高まるのを感じながら走り出すハヤテとフレイアと共に走って逃げ出した。





 子供達を振り切ったA達は広場のベンチに座り、呼吸を整えていた。

「都会怖い…」

フレイアは力なく呟きながら電柱の下にへたり込む。ハヤテはふと空を見上げると、一機のバルキリーが空を駆けてゆくのに気づき機体が向かってゆく先を目で追った。

「見なよ」

ハヤテの声にAとフレイアは彼の視線の先に顔を向けると、丘の上に巨大ロボットが鎮座していた。フレイアは驚き大口を開ける。

「何ね!あのでっかいんは?」
「マクロス・エリシオン。ケイオス・ラグナ支部の基地だ」

〃→←2話 新メンバーオーディション 続き


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バレッタクラゲのスルメ


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設定タグ:マクロスΔ , 夢小説 , マクロス   
作品ジャンル:アニメ
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作者名: | 作者ホームページ:http://id38.fm-p.jp/213/7772010/  
作成日時:2016年9月13日 7時

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