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「お姉さんも一緒に行かない？
すっごい優しいおばあちゃんだから、俺が友達連れて来たって言ったら喜んでくれると思うんだ」
この人、人との距離の縮め方が異常な程に上手い。
初対面の人のことを、いくら子猫のためとは言え仲のいい人に友達として紹介するなんて。
いや嘘も方便かもしれないけれど、にしてもぐいぐい来る。言われてみれば敬語で喋っているのは最初から私だけだ。
けれどそれが不快ではないし、むしろ人懐っこい人だなぁと好感すら持てる。彼が持っている雰囲気からだろう。
どうする？と浅い角度で首を傾けられれば、その誘いを断ることなどできなかった。
「一緒に行ってもいいですか？」
「もちろん！うん！決定！」
子猫を見つめていた時のように目を細めて彼が笑うと、私もようやくそこで緊張がほぐれた。
＊
ここから10分くらいとさっき教えてもらったその道中、「今日定時で上がれてよかった〜」という彼の一言を皮切りに、お互いの仕事についての話が始まった。
「何のお仕事されてるんですか？」と問うと、
「映画館です！けどバイトで、本当は絵で食って行きたくて！最近やっとぼちぼち仕事回してもらえるようになって！」と嬉しそうに教えてくれた。
「お姉さんは何してるの？」
「私は‥‥「ちょっと待って！当てたい！」
「どうぞ(笑)」
「えっとね〜、カフェの店員さん！」
「え、すごい」
「え、当たり！？」
「当たりです」
「マジ！？すげー！でもなんか、お姉さんそんな感じ！雰囲気のいいカフェで働いてそう！」
「あはは、ありがとうございます」
男の人慣れしていない私でも自然に会話が出来て、多分それは彼のお陰で、今日起きた数々の憂鬱なんて吹き飛ぶほど楽しい時間だった。
コンビニの前で立ち止まり、
「そこおばあちゃんち！ちょっと待ってて！
あ、これ持ってて！ごめんね！すぐ戻るから！」
と私に子猫の箱を預け、コンビニの中へ消えて行った。
数分して彼が戻ってくると、その手にはビニール袋が下げられている。
シルエット的にそれは牛乳で、他にも何か色々買い込んだ様子だった。
「これでよし！ありがとう！預かるよ」
「でもビニール袋あるし、私が持って行きますよ」
「んー、あっでも箱持ってると足元見えなくて危ないから交換しよう！」
私の片手にはビニール袋、彼の両手には段ボール。
こうして私たちは目前に迫る彼の"仲のいいおばあちゃん"の家に向かった。
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あさひ(プロフ) - まきこさん» まきこさんまたお話できて嬉しいです♪いつもコメントして頂いて嬉しく思ってます！こちらこそありがとうございます(*＾＾*) (2021年3月4日 17時) (
レス) id: 5905b0feb8 (このIDを非表示/違反報告)
まきこ(プロフ) - 新作！嬉しいです^_^海ちゃんの人懐っこさが出ていてもう既に可愛いですね！毎回コメントしてごめんなさいー！あさひさんのお話大好きなので嬉しくて(^^)また楽しみが増えました！ありがとうございます(^^) (2021年3月4日 8時) (レス) id: cfbbd37a93 (このIDを非表示/違反報告)
あさひ(プロフ) - ぽんさん» すみません、教えて頂き有難うございます！以後気をつけます！ (2021年3月4日 4時) (レス) id: 5905b0feb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あさひ | 作成日時：2021年3月4日 4時
