･ ページ17
.
「あらあら恥ずかしいのね。Aちゃんはヒュウガの恩人なのに」
「ヒュウガ、こっちおいで。おもちゃ持って来たよ」
エコバッグからさっき買ったばかりの猫じゃらしの黄色の方を取り出し、ヒュウガの目の前で揺らす。
すると本能を剥き出しにしてヒュウガは猫じゃらしに飛びついた。
まだまだ小さいのにすごい力で噛んで離さない。
少し遊んでから、そういえば粉ミルクも買って来たことを思い出した。
「あの、ヒュウガ今日はもうミルク飲んじゃいましたよね？」
「うん、あげちゃった」
「ありがとうございます。これ、買って来たんで置いておいてもらえませんか？」
「あら、海ちゃんが買って来たのと一緒。ほら」
江津子さんが指を刺した方を見ると、そこには同じ粉ミルクの缶が2つ置かれていた。
もしかしたら彼もあのスーパーで買ったのかもしれない。
「あの、今日は海人くんは‥？」
「海ちゃん今日は映画館のお仕事中番だって言ってたから、ちょっと遅いかもね。10時前かなぁ」
「そうなんですか」
「ねえ、まだ時間平気？お茶飲まない？」
「いいんですか？」
「もちろん！折角美味しいもの頂いたから一緒に食べたいの」
「じゃあ、お言葉に甘えて‥」
「良かった、待っててね。そこ座ってて」
沢山の食器類が収められた重厚感のある食器棚から、細かい絵柄が施された青い急須と、それとセットの丸い湯飲みを2つ取り出した。
その隣に置いてある幾つかの茶筒から1つを選び、テキパキと急須にお茶っ葉を入れている。
ポットからお湯を直接注いで蒸らしている間に、江津子さんは「お供えしてくるわね」ときな粉せんべいを2枚持って部屋から出て行った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 126人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あさひ(プロフ) - まきこさん» まきこさんまたお話できて嬉しいです♪いつもコメントして頂いて嬉しく思ってます！こちらこそありがとうございます(*＾＾*) (2021年3月4日 17時) (
レス) id: 5905b0feb8 (このIDを非表示/違反報告)
まきこ(プロフ) - 新作！嬉しいです^_^海ちゃんの人懐っこさが出ていてもう既に可愛いですね！毎回コメントしてごめんなさいー！あさひさんのお話大好きなので嬉しくて(^^)また楽しみが増えました！ありがとうございます(^^) (2021年3月4日 8時) (レス) id: cfbbd37a93 (このIDを非表示/違反報告)
あさひ(プロフ) - ぽんさん» すみません、教えて頂き有難うございます！以後気をつけます！ (2021年3月4日 4時) (レス) id: 5905b0feb8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あさひ | 作成日時：2021年3月4日 4時
