思い出の味 BC ページ4
もう何年も前になるが
夕暮れ時、綺麗なオレンジ色の空の下
職場からの帰り道に友人に、
"恋ってどんな味だと思う？"
と聞かれたことがあった。
そんなの俺にわかるわけもなくて、
「さあな、甘いのか？」と尋ねると
こっちが聞いてるんだけどと怒られる。
そんなもん知るか、もうすっかり恋だの愛だのとは縁がない。
すると友人はバッキーと呼んで、俺の顔を両手で挟み込んで自身まで無理やり引っ張る。
「おい何すんだよ、危ないだろ！」
少し眉間にシワを寄せた俺に彼女は笑って、
"きっとこんな味だよ"
と、そっと俺に口付けた。
何が何だかわからなくて
びっくりして、焦って、たまらなくなって
彼女の両手を振りほどいて逃げ出したんだ。
きっとその時の君は怒っていただろう。
ほんのり香る口元は、恋の味とはちょっと違うような
あまったるいキャラメルプリンの味がして
甘いのが苦手な俺は頭がくらくらした。
それから数年経った今、
そんな彼女であるAは俺の恋人になって
あの日と同じ空の下、
あの日とは違って互いの指を絡めながらあの道を歩いている。
ふとAは立ち止まって、『ねえ』とこっちを見上げた。
「なんだ、どうした？」
『覚えてる？ずっと前もこうして並んで帰ってさあ』
夕陽に照らされる彼女の綺麗な瞳と艶やかな髪にうっとりしながら、
「ああ覚えてる、あの日のことだろ？」
と言うと嬉しそうに、あの時みたいに俺の顔を引き寄せた。
『バッキーはどんな味がした？』
「俺は...キャラメルプリンの味かな」
『私その時、その味のキャンディーなめてたから』
くすっと笑って
『私はね』と口付けると
『とっても甘酸っぱい味だった』
と言ってまたにっこり笑う。
"あなたは私の初恋なの"
あぁ、あのくらくらする程あまったるい恋の味も
俺にとっては悪くないと思った。
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SHIN(プロフ) - 岡Ｐさん» リクエストありがとうございます。クリントのお話書かせていただきました。あっせんぶる�兇砲瓦兇い泙垢里任�手数ですが「小説の続編を見る」からお進みくださいませ。またリクエストございましたらいつでもお待ちしてます。 (11月27日 16時) (
レス) id: 863f965ba6 (このIDを非表示/違反報告)
岡Ｐ(プロフ) - ありがとうございます。ホークアイ（クリント・バートン）のお話をお願いします。楽しみに待っています。 (11月22日 21時) (レス) id: e3d27a2b53 (このIDを非表示/違反報告)
SHIN(プロフ) - 岡Ｐさん» コメント、ご感想ありがとうございます。もし書いてほしいキャラクターがいましたら遠慮なくリクエスト下さい^^ (11月15日 21時) (レス) id: d68ffb9f11 (このIDを非表示/違反報告)
岡Ｐ(プロフ) - お話とても面白かったです。更新楽しみにしています。 (11月15日 20時) (レス) @page50 id: e3d27a2b53 (このIDを非表示/違反報告)
ねむい(プロフ) - SHINさん» いやあああ！ホントですか！是非楽しみに待ってます！😆 (2023年3月31日 1時) (レス) @page16 id: 2803c5262c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SHIN | 作成日時：2022年5月11日 13時
