「人」である基準 (ページ13)

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12.予定不調和ハプニングページ13

. 人が去ってから、闇から抜ける。
全く、人の邪魔するやつが多いな。力を持った人間など要らないわ……。

それからは食事の回数を減らしたり、場所を変えたりと色々工夫して、何事も無く過ごせた。

ここで１つ重大な問題が発生した。

1月で帰れる予測だった。満月の夜に目を閉じていれば森に帰れるはずだった。

……ここで、今の状況を説明しよう。

まず、僕は今室内にいる。黒やグレーを基調とした、あまり物が無いシンプルな部屋。窓は無いが、僕が自然に起きたのだから夜だろう。僕はその部屋のベッドで寝かされていて、今上体を起こしたところだ。……寝かされていた?
次に、ベットの横のテーブルで片腕を枕にして寝ている白髪の若い人間。年は15、6ぐらいか?

なんて観察していると、人間が目を覚ました。
そいつは、顔をあげて、僕が起き上がっているのを見て、

「あ、起きたんだ‼」

寝起きとは思えない大声を出した。思わず耳を塞ぐ。僕はその辺の人間よりも五感が鋭いので、はっきり言って凶悪だ。

「あ、ごめんね!よく注意されるんだけど……」

僕の様子を見て、今度はしょんぼりしだした。
「……」
何も言えないでいると、ドアが開いて、
「ちょっと!うるさいって言ってるでしょ!あら!起きたのね!体調大丈夫?」
別の人間が入って来た。
息継ぎしたか?してないよな。

……面倒な予感しかしない。