【東卍】バーチャルな君 【三途春千夜】【灰谷竜胆】

24話 ページ26

春千夜side



押しに負けてしまい、俺らはお隣の桃月さんの家に行くことになった。




___2508号室。




『狭いですが……どうぞ』




春「あ、お邪魔します…」




竜「お邪魔します…」




何だこの部屋、構図は俺と変わらないのに、リビング前の廊下だけで俺の自宅とインテリアが違いすぎて、心はデデニーランド。




竜「(俺の心はデデニーシー)」





案内され、リビングに入る。しかし、桃月さんに御手洗行きたいなら案内するから他の部屋には入らないでと苦言された。まぁプライバシーって言葉はこの世にあるし。





買った酒とか飲む様の氷とか菓子入れる皿持ってくるからここにいてと言われた。




竜「……女の子の香り」




春「きも」




竜「チクチク言葉やめろ。このシャブ中、バカ、アホ、ハゲ」




春「お前の方がチクチク言葉だぞ！」





しょうもないチクチク言葉合戦。





しかし、年下の女の子の部屋というものは、ソワソワしてしまう。学生時代は全然そういうのなかった青春というか。どうしてもキョロキョロ見渡してしまう。





可もなく不可もなく、清楚な女子大生らしい部屋かと思ったら、フィギュアを綺麗に飾ってる棚があった。竜胆は漫画とか良く読む奴だから、好きな漫画のキャラいるか見てるのか？と思い、俺は竜胆の方を見た。





竜「……」




無言でフィギュアケースに向けて礼拝してる。





え、きも(2回目)






試しに竜胆のケツを蹴ると、何故か足首殴られ、何故か俺もフィギュアケースに向けて無理矢理礼拝された。なんで？？





何とか首上げてフィギュアケースを見ると、





春「ぐぅ……たん……?」






フィギュアケースの中には、今まで販売や受注生産やアミューズメントとして出てた、ぐぅたんのフィギュアが沢山いた。俺が持ってないやつも沢山いた。




思わず、涙を流しながら俺はぐぅたんフィギュアに向かって礼拝した。





あれ、でもなんで竜胆は礼拝してるんだ？？

感謝→←23話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す