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成人式当日。
アラームを止める手が覚束ない。
5分おきに掛けておいたアラームも、今止めたものが最後。
いい加減もう起きなければ。
カーテンを開けて朝日を浴びようにも1月の朝5時半では太陽もまだ眠っている。
顔を洗って歯を磨いて、母の運転する車で足早に美容室へ駆け込む。
ヘアセットをしてあれよあれよと2人がかりで重い振袖を見に纏った。
鮮やかな青に色とりどりの花が咲き乱れるこの振袖は、母が二十歳の時に着たもの。
美容室から出てきた私を見て、母は泣きそうな顔をしていた。
「ちょっと、泣くの？」
「ごめんごめん、嬉しくて」
「やめてよもう〜、私も泣いちゃうから」
「綺麗に着てくれてありがとう、似合ってるね」
「こちらこそ着せてくれてありがとう。私に娘が産まれたら絶対これ着せたい」
「あ〜ダメダメ、泣かせないで本当。ただえさえ朝早くてすっぴんで見苦しいんだから」
" 産んでくれてありがとう "は流石に照れ臭くて言えなかった。
いつか伝えられたらいいな。
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あさひ(プロフ) - さーちゃんさん» コメントありがとうございます(*＾＾*)はい！楽しんでいただけるよう頑張ります！ (2021年9月13日 5時) (
レス) id: f365e4c797 (このIDを非表示/違反報告)
さーちゃん(プロフ) - 更新楽しみにしています。無理なく頑張って下さい。 (2021年9月12日 11時) (レス) id: 645033c6ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あさひ | 作成日時：2021年9月2日 2時
