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「その顔えっろいね」
「佐久間のが、」
「俺のが、何？」
問うた癖に答える隙も与えず、シーツをめくり私の身体で遊び出すからタチが悪い。
私が声にならない声で鳴くと佐久間は嬉しそうに笑う。
目も開けていられなくなって、必要以上に瞼に力を込めた。
「入れていい？」
黙って頷くと、慣れた手順で事を進めていく佐久間と、当たり前のように受け入れる私。
段々と激しく腰を打ち付けられて、意識を保っているのがやっとだった。
「こっち見て、」
「俺を見て」
なんとか薄らと瞼をこじ開ければ、苦しそうに顔を歪めた佐久間がそこに居た。
苦しそうには見えるけど、その理由が分からない。
だっていつもなら、いつだって余裕そうだから。
それに今日の私は生まれて初めてお酒に酔っている。
考えようとしても上手く思考が機能しなくて、再び瞼をぎゅっと閉じた。
「好きだよ、A」
「わたしも、好き、」
ありきたりな言葉しか選べず、だらしない声だけははっきりと発してしまう。
私の骨盤をしっかりと掴んだ佐久間は、腰のスピードと打ちつける強さを上げていく。
別にお姫様になんてなれなくてもいいの、私。
何も分かってないな。
そんなこと一度だって望んだ事ないの。
じゃあ私って何を望んで生きてきたんだっけ？
何になりたかったんだっけ。
あれ、私、今誰に話しかけてた？
やっぱり私、お酒は弱いみたい。
気がついたら窓の外はぼんやりと明るくなっていて、
隣を見れば佐久間が赤ちゃんみたいな顔をして静かに眠っていた。
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あさひ(プロフ) - さーちゃんさん» コメントありがとうございます(*＾＾*)はい！楽しんでいただけるよう頑張ります！ (2021年9月13日 5時) (
レス) id: f365e4c797 (このIDを非表示/違反報告)
さーちゃん(プロフ) - 更新楽しみにしています。無理なく頑張って下さい。 (2021年9月12日 11時) (レス) id: 645033c6ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あさひ | 作成日時：2021年9月2日 2時
