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佐久間の陽だまりみたいな笑顔を思い出す。
私は辰哉くんへの気持ちを消そうと必死になっていたのだろうか。
「‥‥違う、」
「え？」
「違う、消そうとなんて、してない」
だって幸せだから。
佐久間と一緒にいると、本当に心が安らぐ。
ここが私の居場所なんだって、そう思わせてくれる。
無理に消そうとしたのではなく、佐久間が忘れさせてくれたのだ。
何年もかけて心の奥底に仕舞い込んだのに、まさか弟の海人にその場所を探し出されてしまうなんて。
静寂に包まれたリビングにインターホンが鳴り響く。
確認しなくても分かる、佐久間だ。
2階で洗濯物を干していた母がスリッパをパタパタと鳴らしながら階段を駆け降りてくる。
化粧をこれ以上崩さないようにティッシュの端で優しく目元を拭いていると、「姉ちゃん」と海人に呼ばれて振り返る。
「さっきの嘘だから」
「どれよ」
「馬子にも衣装」
「ほんっと、ムカつく」
「ごめんって。本当は超綺麗。あれは照れ隠し」
" A〜、佐久間くん来たよ〜 "と玄関から母が叫んでいる。
ちょっと待ってと叫び返して、小鼻の赤みを隠すべくファンデーションを叩き込む。
鏡に映り込んだ顔はそれほど悪くは無かった。
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あさひ(プロフ) - さーちゃんさん» コメントありがとうございます(*＾＾*)はい！楽しんでいただけるよう頑張ります！ (2021年9月13日 5時) (
レス) id: f365e4c797 (このIDを非表示/違反報告)
さーちゃん(プロフ) - 更新楽しみにしています。無理なく頑張って下さい。 (2021年9月12日 11時) (レス) id: 645033c6ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あさひ | 作成日時：2021年9月2日 2時
