安心出来る背中 前編 ページ44
尾獣達の元へ向かっている途中、
突如地面が地震が起こったかのように大きく揺れ、
そして唸り声ともとれない咆哮が私達の耳をつんざく。
「一足、遅かったな…」
何が起こっているのか
理解しているような言い方のアラタに、
障間は聞く。
「知ってるの？アラタ。」
「知ってるも何も
道を見失っていた時代の俺が
そいつの居場所を突き止めたんだ。
外道魔像、を、な？
まぁ、あの時は抜け殻同然で、
到底手が届かない場所にあった事で、
手も足も出ない状態だったがな。」
アラタは私を見て、言う。
「だが、今はそれで良かったと思っている。」
遠くの方に、
オレンジのチャクラを纏った一人の人物、
そしてずらりと尾獣達が並んでいた。
「あのチャクラを纏った奴は…
尾獣の力を体内に宿しているな、何者だ？」
アラタの問いにシンが答える。
「ナルトは人柱力で、
体内に九尾の力を宿している人柱力です。」
「ナルト！」
同じ班の仲間である、
何かを察知しサイはその名を呼ぶ。
「サイ、シン、来てくれたのか！」
紫の大きく長い鎖が尾獣達に絡み付き、
外道魔像の口の中へと繋がっている。
それは九尾にさえも巻きついており
それをナルトは引っ張ろうとするが
どうやら力の分は相手にあるようで
ずるずると引きずられている状態だ。
「あ、あれはっ？！サイ！」
「うん、わかってる兄さん！」
異常に気づいたシンとサイが
すぐさまナルトの元に飛んで、
鎖を力一杯引っ張るがびくともしない。
私も、シン達に続いて鎖を引っ張るが…
「くっ、やっぱりダメか！」
手がキシキシ痛むだけで
鎖は一向に動かなし。
「なっ、氷さんまで？！
どう言う事だってばよ？！
穢土転生されたのか？
え、でも、それじゃあどうして今っ！」
驚きの声を上げたのはナルトだけではない。
「なっ、なぜ暁が此処にっ？！」
暁のマントを来ている私を見て
尾獣達の中から少し憎しみを孕んだような、
そんな声が飛んできた。
それに対してサイが大声で言い返す。
「氷先生は暁だけど暁じゃない！」
シンも尾獣達の対してキッと睨みを聞かせる。
なんとも度胸のある弟子達なのだろうか。
「いや、でも元は暁だったからな…
これはなんとも言えない…」
尾獣達の反応は仕方がないもの、
と思っている私は鎖を持ちながら
そう呟く。
「この鎖、どうやっても引き千切れない！」
額に「愛」と書かれている忍びが
砂で大きな手を使って加勢しても
どうやら無理らしい。
絶対絶命な状況だ。
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おぼろん(プロフ) - 夜更かしさん» ありがとうございます！とてもモチベーション上がります！これからも更新頑張りますね！ (2020年9月30日 16時) (
レス) id: a49c31890f (このIDを非表示/違反報告)
夜更かし - 続編おめでとうございます！！ (2020年9月30日 13時) (レス) id: 103c361fd1 (このIDを非表示/違反報告)
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