気づかない心 後編 ページ5
「…。」
そっぽを向いたせいで、
あからさまになった私の首に
するりと、マダラさんは触れる。
ヒィイ…
ゾワリと背筋に電撃が
走るような感覚を感じた。
「奴め…Aに
これを残していくとは…。
お前は、男という物が
まだよくわかっていない様だな？
そうか、ならば特別にこの俺が、教えて、」
「あぁ！そうだ！そうだ！！
思い出した！
これ、実は昨日、
柱間さんと一緒にいた時の奴だわ！」
突如、大声を出した私に、
マダラさんは固まる。
「柱間…？」
「そうです、そうですよ！
柱間さんです！」
そうだよ、
昨日は柱間さんと一緒に修行をした。
手加減するのを忘れたあの人が、
木遁で私を締めあげた時に、
多分普段ならあり得ない場所に
怪我をしてしまったんだ。
覚えてないけど…きっとそうだ。
「それは本当か？A。」
首を激しくブンブン縦に振って、
肯定する。
「本当です！
修行の時の奴だと思いますよ？
この跡。
あの人、手加減忘れて！
あはは。」
「て、手加減を…忘れて…。
そうか…そうだったのか。」
彼は理解してくれた様で
私の腕を掴んでいた手を話すと、
ゆらりと起き上がる。
「はい！だから安心して下さいよ！」
「A…
今日の修行は無しだ。
また、明日にするとしよう。」
用事が出来たと言って、
玄関の方に向かうマダラさんに
私は問いかける。
「わかりました？
あの…マダラさん。
どこか行くんですか？」
「あぁ、少し…
柱間の所に用があるからな。」
そう言うと、
彼は滅多に見せない笑顔を私に向ける。
「はい、えぇと、明日ですね？
楽しみにしてます！
じゃあ、
いってらっしゃい、マダラさん！」
私は久しぶりに見れた
その笑顔がうれしくて、
元気よく手を振って見送る。
「あぁ、行ってくる。」
この笑顔が嵐の前の静けさとはつゆ知らずに。
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おぼろん(プロフ) - 夜更かしさん» ありがとうございます！とてもモチベーション上がります！これからも更新頑張りますね！ (2020年9月30日 16時) (
レス) id: a49c31890f (このIDを非表示/違反報告)
夜更かし - 続編おめでとうございます！！ (2020年9月30日 13時) (レス) id: 103c361fd1 (このIDを非表示/違反報告)
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