兄弟の繋がり 後編2 ページ25
サスケは後ろを振り向いて、
洞窟の入り口の方へと歩き出す。
私は彼に問いかけた。
「もう、いいのか？…サスケ」
「あぁ、
いつまでも此処にいては、
あいつに示しがつかない…」
「お前、あいつ…って…」
これは一体照れ隠しなのだろうか？
イタチの事をまた「あいつ」呼ばわりする、サスケに私はさっきの事を思い出して
少し揶揄う気持ちで言う。
「あ！そうだ、サスケ。
あの時、お前がイタチの事、
兄さんって呼んだの…
多分あいつ、気づいてるぞ。」
ハッとしたサスケ。
どうやら、無意識のうちだったようだ。
「でも…それがお前のうっかりでも、
随分嬉しそうな顔してたな、あいつ。」
あまり表情に出さないイタチ。
でも、だからこそ、
目の動きに現れる彼の心。
目に現れるのは、
やはり、うちはなのだからだろうか？
私の言葉にサスケはふんっとそっぽを向く。
「そうかよ。」
恥ずかしい時は、
こいつ、そっぽ向くんだな。
サスケの癖に
クククっと私は内心笑う。
ふと私はそういえばと、
一人、気絶している女性に顔を向ける。
随分と若く可愛らしい顔をした女性だが…
「サスケ、彼女は？知ってるか？」
「みたらしアンコだ。」
「ん？ん？待てよ、聞き間違いか？
今、私は甘味について
聞いてんじゃないからな？
確かにイタチは好きだったけど…」
バッとサスケは私の方を振り向いて
大声で叫ぶ。
「違う！
みたらしアンコは、ソイツの名前だ！！」
しゃがみ込んで私は彼女の顔を覗き込む。
「ソイツは元大蛇丸の弟子で、
今は木ノ葉の特別上忍をやっている。」
「へぇ…よく知ってるな？
大蛇丸の…
それにしても…
ふふふ、みたらしアンコ…か。
随分と個性的な名前なんだな？
良いなぁ…お菓子の名前…」
生粋のお菓子好きな私は。
自分もなんか可愛い系の名前欲しかった…
とおかしな事を考え始める。
シフォン？フォンデュとかどうだ？
あぁ…ティラミスも捨てがたい…
この世界ではそもそも
洋菓子の概念がぐちゃぐちゃだから、
私がお菓子の名前であっても
ちょっと個性的だなぁぐらいで
通ってしまう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 110人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「トリップ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おぼろん(プロフ) - 夜更かしさん» ありがとうございます！とてもモチベーション上がります！これからも更新頑張りますね！ (2020年9月30日 16時) (
レス) id: a49c31890f (このIDを非表示/違反報告)
夜更かし - 続編おめでとうございます！！ (2020年9月30日 13時) (レス) id: 103c361fd1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
