兄弟の繋がり 後編 ページ24
「手加減ってもんを知らんのか…お前は。」
全身ずぶ濡れ、洞窟内はびしょびしょ…
こんな状況になった原因は、
全てイタチの天然っぷりにある。
「天牢…水を浴びれば解けるとは、
昔、聞いた事はあるが…」
そう言ったイタチ。
「それにしても、この量はないな。」
そう言いながら私は、
ゆっくりと立ち上がる。
痛みは感じない。
チャクラを少し練ってみる。
すると途端に体中に、
呪印が浮かび上がり、
それと共に、鋭い痛みが駆け抜ける。
「ぐっ、はぁはぁ…」
「流石に、水をかけただけでは、
全ては解術できないか…
普通の天牢ではないな…」
肌にバキバキとヒビが入るが、
やはり死んでいるからなのか、
痛みは感じない。
穢土転生体のように治ることはないから、
先程の無理も合わせて
肌はひび割れがすごい事になってはいるが…
普通に今の私の肌年齢が気になる…
「あぁ、でもありがとな。
動けるようになっただけ
全然マシだからな。」
手を開いて閉じるを繰り返しながら、
私は一応イタチにお礼を言っておく。
イタチの水ぶっかけ対応は過剰だが、
手助けしてくれた事に変わりはない。
「別にお礼を言われる程の事ではない。」
イタチは未だ意識が幻術の中のカブトに
くるっと向き直る。
「では、次はこいつだな。
今から穢土転生を解く。」
そう言って、
イタチはカブトの閉ざされた目蓋を開けると…
「月読！」
二重で幻術にかかったカブトは、
穢土転生の解術の印を口に出す。
「…。これで全てだな。」
カブトを操って
イタチは解術の印を結ばせる。
「…。」
手際良くイタチが進めていくなか、
サスケはどこか不満げな顔をしていた。
…虎、龍、豬…
穢土転生の術、解！
カブトが印を結び終わった直後、
突如イタチの体は光に包まれる。
「少しずつ…意識が遠のく感じだ。」
彼はそう言いながらサスケに、
ゆっくりと歩くながら近づく。
今まで、
イタチがサスケに言えなかった思いの丈を、
全て彼は言ってゆく。
「俺に事を許さなくてもいい、
俺はお前を愛している。」
そう最後に言って、
イタチの体は地面に崩れ落ちた。
ほとんど、
放心状態のサスケに私は何も言えなかった。
いや、唯々この空気を
私は壊したくなかった。
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おぼろん(プロフ) - 夜更かしさん» ありがとうございます！とてもモチベーション上がります！これからも更新頑張りますね！ (2020年9月30日 16時) (
レス) id: a49c31890f (このIDを非表示/違反報告)
夜更かし - 続編おめでとうございます！！ (2020年9月30日 13時) (レス) id: 103c361fd1 (このIDを非表示/違反報告)
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