カイメイの記憶 後編 ページ4
まるで長い間止めていた呼吸をするように
私は息を荒く吐き出し、飛び起きる。
「っ、？！アイダッ？！」
ゴキっと嫌な音がして
私は布団に逆戻りだ。
「〜ッ、」
そういえば腰をやってしまっていた…
突っ伏し、痛みを堪える。
「A様！」
「て、んり？イタタタタ！」
ぎゅーぎゅーと抱きつかれて
私は戸惑うと同時に絶叫をあげる。
「も、申し訳ございませんっ！つ、つい…」
「くぅ…いい、よ。
うん、大丈夫だから…」
内心全然大丈夫じゃないが
私はなんとか平然を装う。
悪気はない、うん、彼に悪気はないのだ…
「…カエデは？」
「カエデ様なら腰痛に効く薬を…
そろそろ戻ってこられるはずです。」
「そう、なんだ。
ごめん、迷惑かけたね。」
「いえ、A様に限ってそんな事は！」
「ハハ、ありがとう…」
テンリの焦る様子を笑いながら
ふと、自分が見た不思議な夢を思い出す。
大筒木カグヤと大筒木カイメイの
…過去の記憶。
「どうして…」
「…？どういたしました？」
「あぁ、いや！なんでもないよ。
それよりも、
ちょっと手を貸して欲しいな…
この体勢から動けなくて…」
「勿論です、」
この突っ伏した体勢のまま喋るのは
なんか少し気恥ずかしい。
テンリに手を貸してもらいながら
なんとかして起き上がると、
ガチャリと遠慮なく扉が開かれる。
入ってきたのは、カエデだ。
「A様！
起きられたのですね？
腰痛に効く薬を持ってきましたよ。」
「お、おい…
あんまり大きな声でそう言うのは…
言わないでって。」
「…？」
何故わざわざ他の使用人たちに
聞こえるような声で言うんだ、
流石に腰を痛めたなんておばあちゃんでもあるまいし、赤面もんだろうが…
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おぼろん(プロフ) - MAREさん» MAREさん、コメントありがとうございます！遂に…ですね！かなーりマニアックな所まで足を突っ込んでしまわないか心配ですが…こんなに沢山の設定がごちゃ混ぜになっているお話について来てくださり本当に感謝しかないです！これからも期待に沿えるよう頑張ります！ (2021年7月25日 23時) (
レス) id: cc1232a354 (このIDを非表示/違反報告)
MARE(プロフ) - 続編おめでとうございます！遂に大筒木の一族関連の事が出てくるのか、、。楽しみです！応援しております (2021年7月25日 21時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おぼろん | 作成日時：2021年7月24日 19時
