襲撃 後編2 ページ13
「晦冥、お前のその契印が必要なのだ。」
奴は落ち着いた声で
そう芋虫のように転がっている私に言う。
「だから、何…の、為にって…
何度言えば…わかる、んだよ。」
私の言葉が理解出来ないのか、
と吐き出すと、
「調子にのr、」
「良い。
あまり公にできぬ事だが、
此処にいるのは我らだけ。
故に答えよう、我々の目的はただ一つ。
大筒木カイメイの復活だ。」
「！」
「その様子だと知っているようだな。」
知っているもなにも
つい最近、夢の中で彼の風貌すら見た。
彼はまるでヤバい宗教に
盲信しているかのような口調で話し始める。
「何故、
お前にその契印が存在しているか、
知っているか？」
「…何言ってんだよ？」
頭のおかしい盲信者の言葉は
聞く気にもならない、
そう私が返すと彼は否定と
勝手に取ったようで…
「知らないだろうな？
晦冥、愚かにも貴様らは
裏世界に君臨し続ける力に溺れ、
自分の役割さえも長い年月の間に
忘れてしまったのだ。」
「…、」
「我々は大筒木カイメイの
意思と力を受け継いだ、
この術こそがその証だ。
そして晦冥、
大筒木カイメイの器となるべき存在の
お前はその契印と名を引き継いだ。」
「は…？」
カイメイの器？
あまりにも衝撃的な言葉に
私はフリーズする。
「安心しろ。
かの大筒木カイメイそのものに
お前はなるのだから、
光栄な事じゃないか？」
「は…？ふ、ふざけんな…」
これを盲信者の妄想とでも割り切れれば
良かったのだが…
それをさせてくれない
あの夢の記憶が私にはある。
(…一人後継者がいる
俺の力と意思を引き継がせる子がな。)
彼の、大筒木カイメイの言葉が
脳裏に鮮明に蘇った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 49人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おぼろん(プロフ) - MAREさん» MAREさん、コメントありがとうございます！遂に…ですね！かなーりマニアックな所まで足を突っ込んでしまわないか心配ですが…こんなに沢山の設定がごちゃ混ぜになっているお話について来てくださり本当に感謝しかないです！これからも期待に沿えるよう頑張ります！ (2021年7月25日 23時) (
レス) id: cc1232a354 (このIDを非表示/違反報告)
MARE(プロフ) - 続編おめでとうございます！遂に大筒木の一族関連の事が出てくるのか、、。楽しみです！応援しております (2021年7月25日 21時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おぼろん | 作成日時：2021年7月24日 19時
