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赤髪の人質 中編 ページ41

「契約だと?」

「その反応だと、
私達に刻まれた契印が何か
最初から理解出来ているようで…」

クスリと私がつい笑ってしまったのが
面白くなかったのか彼は怒りを現わにする。

「若気至りのおふざけが
この場で通じるとお思いか?晦冥よ。」

「ち、父上…」

「それが普通の反応だよな。

でもな、これは私達が
有する最古の書物なんだぞ?

それを無償で見せるのは
流石に出来かねる話だろ?」

ぐぬぬと言い淀む彼。

興味がとてつもなくあるが
流石に契約とまでは…と引き気味だ。

その時、
バンッと大きな音を立てて
突如勢いよく空いた襖。

「「晦冥様ッ!!」」

刀を持ったまま入ってきたカエデ達。

どうやらさっき族長が私に向けた
殺気に反応してしまったらしい。

「カエデ、テンリ…
外で待ってろって…私は言わなかったか?」

「も、申し訳ございません。」

「じゃあ、今すぐ戻るんだ。」

「「…御意。」」

渋々といった感じだが
テンリの術で彼らは姿を一瞬で消した。

(うーん…ごめん…二人とも。)

今は晦冥モードなので
少しあたりの強い言い方になってしまったことを
心の中で謝りながら、

私は自分の気持ちに反して
目の前の人に詫びを入れる。

「申し訳ない…
私の部下がとんだ失礼を。

いやはや、立場が立場なものでな。
かなり殺気に敏感になって
しまっているだけなんだ。」

彼自身、殺気を出したが故の結果であり、
礼儀として表面上謝るには謝るが

非はそっちにもあるよ?そんな私の
強気なものを感じ取っているとは思うが…

「い…や、構わん。」

彼も彼で強気だ、
私に殺気を向けた事に
謝りも入れることはしない。

「あぁ、
話が逸れてしまったな…

まぁ、契約の話だが…
どうやら何か勘違いをなされているようだ。

私は別にこの契印を
引き継げといっているのではなくてな…」

わかりやすく彼はその言葉に反応を示す。

「あー、しかし。

私達は流石にうずまき一族ほどの
封印術や相手を縛る術すら持たないからな。

貴殿の口の固さを証明できる
何か物理的なものをいただきたい。

うーん、例えば…」

わかりやすくするために
パッと私は思いつきで言う。

「ほら、
簡単なところでいえば、
有権者の中からの捕虜とかか?」

赤く怪しく光る写輪眼が彼らに
どう見えていたのかも、
考えずそんな言葉を
ついつい言い放ってしまった。

赤髪の人質 後編→←赤髪の人質 前編2



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おぼろん(プロフ) - MAREさん» MAREさん、コメントありがとうございます!沢山オリキャラを出しすぎて皆さんの中でごちゃごちゃになってしまわないかとても心配だったのですが、楽しく読んで頂けているとの言葉、安心しました!楽しくお話を書き続けて行けるのも全て応援のおかげです!頑張りますね! (2021年7月10日 17時) (レス) id: fd0f1f35b3 (このIDを非表示/違反報告)
MARE(プロフ) - 続編おめでとう御座います!オリキャラも段々出て来て、ストーリーも進んでとても楽しく読ませてもらってます。 これからも頑張って下さい! (2021年7月10日 16時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おぼろん | 作成日時:2021年7月4日 14時

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