天才が馬鹿になった日 第四章【NARUTO】

臆病者からの大逆転　前編 ページ15

「晦冥」がまた姿を現した。

ぱったりと数年も鳴りを潜めていた
その人物が突如として
また裏世界に姿を現したのだ。

それもまさか以前にも
増して莫大な金のやり取りを
行い始めたのだから、
裏社会は衝撃から大きく揺れ動いた。

しかしこのニュースの影響を受けたのは
そこだけではなかった。

「ううむ、晦冥か…久しい名だな。」

あの誇り高き「うちは」
の権力者達の会議にもホットな話題として
取り上げられていたのだから。

「一時期は闇の帝王には
似つかわしくない行動を
くりかえしていたのぉ…

パッタリと聞かなくなって
しまったと思っていたのじゃが。」

「今まで意図的に
隠れていたとしか思えんな。」

「当たり前じゃ。

子供である内は表に
出るべきではないとでも
考えたんじゃろう。」

しかしまさか、
更に力を蓄えていたとは…
と彼らは唸る。

現在、「晦冥」は武器や
物資配給などのあらゆる戦争業に
根回しをしていると聞く。

これから自分達の戦にも
関わってくる可能性はかなり高いのだ。

「子供であろうと、
流石に選ばれただけあるな。

童なりに狡猾にも水面下で
爪を研いでいたという訳か。」

「時が経つのは早いものよ。
今では既に子供と呼ぶべき年でもなかろう？」

「鬼の子も成長する。
これから何をしでかすかわからない故に
面倒だな。」

うちはの長老達と言う事もあり
長い年月を生きてきた彼らに
とってはまだまだ子供、
自分達うちはが、恐れる必要性もない

そう思いたくても思えない理由が
そこには存在していた。

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