影の世界 中編2 ページ10
A視点
一直線で観客席を走り抜けた私。
皆、私みたいなチビへは一切
興味すらないのか、目を向けることがない
いや、きっと中心の舞台の
酷い殺し合いに夢中なだけなようだ。
「…、」
自分の目を頼りに気配を探っていた私は
上の方へと視線を向け、
何やら御簾で隠された特別室のような
場所が視界に入る。
「あれだな。よっ！」
まるで何処かの緑の怪物並みの
大ジャンプをかまし、御簾を潜った私。
「なっ、なんだこの餓鬼っ、ぎゃっ？！」
「て、敵襲だ、ぐはっ？！」
そこにいた護衛らしき男共、
つまりは障害物を何かされる前に
拳で殴り一発KOで黙らせた。
「…なんだ。
案外…いけるもんだなぁ。」
別に精密なチャクラコントロールが
出来ていようがいまいが、
チャクラさえ使えていれば
パワーゴリ押しでなんとかなるものだと
言うことに、今更気づいた。
壊滅的なチャクラコントロールだと
嘆いていた昔の私に教えてやりたい。
要は物は考えようだ、と。
そして…
「見つけたぞ…」
爛々と瞳を赤く輝かせ、
私は玉座に悠々と
座っていた男の顔面を鷲掴みにする。
勿論、百パーセントの怪力で、だ。
「お前が此処のボスだな？そうだよね？？」
「…な、なんだっ貴様っ？！！
カエデ、何故こんな所に子供が居る！
闘技場の、」
「静かに、」
煩く言ってきそうだった男を
指で口を摘むことで
問答無用で口を閉ざさせる。
「〜っ？！〜！！」
「ちょっと良いですか？
私は没収されたものを
取り返しに来ただけです。
だから、あまり大事にしたくないんです。」
此処は御簾の一枚で客席と遮られているので、
中を見ようとして見れる訳じゃないのだが、
うるさくされると声が外に聞こえてしまう。
「場所さえ言えば何もしないから。」
そう私は宣言して、
ゆっくりと指を離す。
「今、一本の短刀を探してて…
かなり特徴的でわかりやすいから
すぐわかると思います。」
「き、さま…何を言って、」
「私、貴方達の連れ去りにあって、
それからたぶん…いや、
絶対に没収されたと思うんですよ。
だから返して欲しいんです。」
あれしか今は
マダラくん達との繋がりが
私には残されていないのだ。
早々に返してもらわないと困る。
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おぼろん(プロフ) - MAREさん» コメントありがとうございます！続編来ました！週末投稿でペースはいつもよりは遅いのですが、これからも続けていきます！ (2021年6月23日 17時) (
レス) id: fd0f1f35b3 (このIDを非表示/違反報告)
MARE(プロフ) - 何時の間にか続編が出ていた、、、、おめでとう御座います！！ (2021年6月23日 16時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おぼろん | 作成日時：2021年6月19日 15時
