檻からの抜け出し方 中編2 ページ4
「あー、すごく胸糞な事、
聞いちゃったなぁ…」
「それでAはどうするの？」
「え、どうするって…え？」
「俺もA嬢ちゃんの作戦を
聞きたいですぜ！」
「マルタ、お前は少し黙ってろ。」
ガーンとショックを受けている
マルタは置いておいて、
私はまだ思考を巡らせる。
そして…
「いや、ほかっとく。」
苦渋の決断だが、
普通であれば誰もが
私と同じ判断をするだろう。
「…え？
だったら、他の子達は…」
「…。」
何も答えない私に悟ったとばかりに
ハルノ君は頷く。
「…、そっか。」
「A嬢ちゃん、
それはないんじゃないんですか？
流石にかわいそうですぜ。」
「あのなぁ…一体、どの口が
かわいそうだって言ってんだ？？あぁ？？」
こいつにだけは言われたくない。
「とにかく私は流石に大名とか言うとこまで
相手してらんない。
しかも、聞く限り…セング？
誰だか知らないけどかなり
闇が深そうな組織の犯行だから。」
私は自分の事を「臆病者」だと
自負している。
此処で助けに行くと
言える奴らは確かに立派だが、
その正義感は己の命を殺す
最高のスパイスになるであろう事を
理解していない。
「助けたいことは山々だけど…
あの人数を流石に一人で
操る事とかはできないから、
必ず何処かで駄目になる。」
命がいくつあっても足りない。
「だから、無理。」
「Aの言ってる事はわかった。」
それまで座っていたハルノ君は
よっこらせと立ち上がる。
「じゃあ、マルタさん。
俺、もう戻るよ。」
「…？」
戻る？あの檻に？
いや、どうして？
普通に困惑した。
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おぼろん(プロフ) - MAREさん» コメントありがとうございます！続編来ました！週末投稿でペースはいつもよりは遅いのですが、これからも続けていきます！ (2021年6月23日 17時) (
レス) id: fd0f1f35b3 (このIDを非表示/違反報告)
MARE(プロフ) - 何時の間にか続編が出ていた、、、、おめでとう御座います！！ (2021年6月23日 16時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おぼろん | 作成日時：2021年6月19日 15時
