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檻からの抜け出し方 中編 ページ3

「俺、ハルノって言うんだ。」

「へぇ、ハルノくん?
良い名前だね。

私はA、よろしく。」

「うん、よろしく、A。」

こうして檻から出た私達二人は
近くの川へと向かう。

「俺はマルタって言うんだ!
よろしくな!

A嬢ちゃんとハルノ坊ちゃんは、
何処出身なんですかい?

あー、そうだ…もしかして、
あそこの村ですかね。
名前は忘れちまったんですけど…」

「…、」

そして何故か中々に
馴れ馴れしくしてくるこのデカブツ。

「ハルノ坊ちゃんはともかく、
A嬢ちゃんはなんか…
見た目は何処にいそうな見た目ですよねぇ…」

「何だよ、こいつ…
なんでこんなに
馴れ馴れしくしてくんだよ…」

「それは勿論、俺はお二人の、」

「だー、もう!うるっさい!!」

「へ、へいっ!」

ため息を吐く私の横に苦笑いをする彼。

「マルタだっけ?

私が聞いた事だけ話せよ?
まずはお前らの組織の事について、
そして目的を言え。」

私の命令口調にパァっと顔を輝かせると、

「A嬢ちゃんの頼みとあらば
なんだってお伝えしますぜっ!」

そう言って意気揚々を
ペラペラと話し始める。

聞く所によるとどうやら、
あそこにいる殆どはある大名に雇われた
盗賊団の構成員達らしい。

「んじゃあ、あの偉そうなやつは?」

「あぁ、カエデ隊長ですか!

今回の統率役を任させれた
どっかのおっかない人の側近らしいですぜ。
あー、カイメイって言う…
なんかかなりヤバい奴らしいですけど…

そいつが開催する闘技場で
戦わせるとか言ってましたね。」

「ん?闘技場ってなに?」

「血継限界を持つ餓鬼共を集めて
殺し合いをさせるんすよ。

今回は、その死んだ分の
補充みたいなもんです。」

「そんなひどいこと…」
ハルノ君は顔を青ざめさせる。

「あー、あとは、
生き残った餓鬼共はかなりの
大金で競り落としてるとかも聞いたなぁ。」

「っ、」
とうとう言葉を失ってしまったハルノ君。

「最低だな。」

私からはその一言だ。

「なんか金を持て余してる大名達には
良い余興らしいですぜ?

しかしわかりやすぜ、お二人の気持ち…

まぁ、金さえ払われれば
んな事構ずなんでもするのが俺ら、
盗賊ですからね。

あ!勿論、A嬢ちゃんと
ハルノ坊ちゃんには無償で、」

「マルタ、お前も相当のクズだよ。」

「えぇ?!そんなぁ…」

「あたり前だろ、バカ。」

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おぼろん(プロフ) - MAREさん» コメントありがとうございます!続編来ました!週末投稿でペースはいつもよりは遅いのですが、これからも続けていきます!  (2021年6月23日 17時) (レス) id: fd0f1f35b3 (このIDを非表示/違反報告)
MARE(プロフ) - 何時の間にか続編が出ていた、、、、おめでとう御座います!! (2021年6月23日 16時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おぼろん | 作成日時:2021年6月19日 15時

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