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ただの仲良し 前編 ページ18

どれだけこの時を待ち望んでいたことか。

彼らの言う通りの方角に
私が思っていたよりもそのターゲットは
近くに潜んでいた。

「さては、
私の畑の味をしめてたようだな…」

こんな近くにいると言う事は、
私の畑を今晩にでも食い荒らす
つもりだったのだろうか?

(こいつ…許さん。)

私はキリキリと弓矢を
その猪の脳天めがけて張った直後、
ふと手を止める。

「…。」

私よりも数倍も大きなそいつの体。

アニメの世界感かよ、
とついツッコミを心の中で入れてしまうほどだ。

この巨体を流石に弓で倒すのには…
かなり無理があるかもしれない。

「落とし穴でも作って…
そこから一気に攻めるか…」

少しは姑息な真似を
使わなければいけないようだ…

しかし、
我ら人間様が他の哺乳類とは違う理由は
この考慮深さと悪知恵なのだから、
それらを有効活用せずに体当たりを
しに行くなんて愚の骨頂、

他の動物と何らかわりなくなってしまう。

「今は撤退だな…帰るぞ相棒。」

自身の弓矢にそう話しかけながら
猪に背を向けたその直後。

「居たぞっ!!マダラっ!」

「馬鹿野郎っ!!
大声出すんじゃねぇって
言ってんだろうがッ!!」

「…、」

まさか彼らが
私の後を追って来ていただなんて…

「はぁ、別について来なくても
良かったの…に…

…、」

私が居た所が木陰になったかと思えば
首元に感じた生臭いその風。

「…ぁ。」

ギギギと私は自分の後方へ
ゆっくりと視線を向ける。

そうではありませんように…
と願う心も虚しく、
その巨体の生物と視線があった。

「おいおい、マジかよ…」

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作者名:おぼろん | 作成日時:2021年5月4日 16時

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