これは前世の報いなんですか？第五章【夏目友人帳】

呪いの矛先　中編 ページ4

そして来たる当日、

「それで…これはないだろぉおお！！」

私は鏡を前にして大声で叫ぶ。

「とても似合ってますよ？」

目を輝かせたれいじ君。

「わぁ！素敵です、母上！
父上とお揃いですね！」

「ぐぁ！」
彼からの純粋なその褒め言葉に
私は更に心臓深くへと剣を突き刺される。

片目の包帯をつけている的場に反して
私は両眼を覆う程ではないが、

視界が見える程度に
顔上半分をグルグル巻きにされている。

「何時ぞや私の包帯の事を
貴方に言われたのを思い出しまして…

これを機にそう悪くはないという事を
知って頂けたらと。」

「それっていつの事だよぉおお？！

なんか言ったっけ、私？！
だったらごめんね？！許してね？！」

そしてこの恥ずかしい包帯を外してくれ？！

「いえ、その包帯には封印式が
書かれているので…

くれぐれも、絶対に！
降嗣家に行く間も外されないように。」

「許してぇえ！！！」

この男、かなり根に持っていたようで…
半泣きになりながら許しを乞うても
彼は一向に頷かない所か
一層笑みを深くするだけ。

諦めるしかなかった。



「うわっ、なんだ…あれ…」

「コスプレ？
大怪我でもしたのかしら…」

ヒソヒソ声が聞こえるのも無視無視…って、
出来るかッ！！

「的場ぁ…貴様…許さねぇ。」

「中々いいものでしょう？」

「あ゛？ふざけんなよ？？」

「そ、その…お姿は…」
「A様…？どうされたのですか？？」

そう声が聞こえた方を振り向けば
そこには何日かぶりの
シズクとシュラの姿があった。

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