愛ゆえに 後編 ページ19
的場視点
森中の空気が揺めき、
風は唸り声をあげて、
地面は轟く。
彼女は一人結界の中で息を切らしながら
「憎しみ」の塊を説得するという
無謀とも言える挑戦をしていた。
そして一度は黒い呪いの塊に
呑まれそうになった彼女だったが、
まだできる、とさえ言ったのだ。
彼女がそう言うのであれば、
その言葉を信じる。
「…Aさん、あなたならきっと、」
しかし、その直後だ。
俺はふと嫌な気配を真上から感じた。
「ア…ア゛ァ…ア…マトバァァ…」
上を見上げると
その「一つ目」と目が合う。
「はぁ、まさか。
こんな最悪のタイミングで来るとは…」
鈍い奴の巨体を避ける事など容易い。
だが、今、
その行動を起こすために
この結界へと注ぐ妖力を緩めると
中にいる彼女に危険が及ぶ。
自分か、それとも彼女か…
「流石にお手上げですよ。」
ニヤリと嫌らしく口角を上げるその怪物は
まるで狙い通りとだとも言っているようだった。
「…的場？」
何を感じ取ったのだろうか？
彼女はふと振り返って
その赤い瞳で俺の方を見た。
そして
この状況に気づいたのだろう…
その目を見開く。
「あぁ、実は貴方に
言っておきたい事があるんでした…」
上から来ている存在など無視して
俺は彼女に自分が出来るかぎりの
笑顔で笑いかける。
「Aさん、
…愛してます。」
いつもであれば、
決して素直に認められない気持ちも
やっとこの時になって口から出てきてくれた。
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おぼろん(プロフ) - あまねさん» あまねさん、ありがとうございます〜(*^▽^*)長らくお待たせしてしまい申し訳ございません…それでも読んでくれる方がいてくれる事に作者、おぼろん感謝感激ですッ！！！ (2021年11月2日 10時) (
レス) id: 05589eb251 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 完結おめでとう〜､､､ございます(無理矢理感半端ない敬語) (2021年11月1日 23時) (レス) @page35 id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
おぼろん(プロフ) - あまねさん» あまねさんコメントありがとうございます！内容が濃いだなんて…嬉しいです！ありがとうございます！色々と思考を凝らした甲斐がありました！(*^^*)更新これからも頑張ります！ (2021年8月15日 17時) (レス) id: 3562684528 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 1話1話の内容が読み応え(濃くて)があって、読んでいると時間を忘れる作品でした！更新頑張ってください（ｹﾗｯ (2021年8月14日 0時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
おぼろん(プロフ) - えりなさん» えりなさんコメントありがとうございます！最近こっちのお話は全然浮上出来てないので申し訳ないです…もっと更新できるように頑張りますね！ (2021年7月24日 6時) (レス) id: cc1232a354 (このIDを非表示/違反報告)
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