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馬鹿みたいに平和だった 前世 ページ44

本部の自室に戻ったその瞬間、
私は奴に捕まり、詰め寄られる。

「Aっ!Aって
もしかして族長様の、息子さ、」

彼が言い切る前に私はべちんと乱暴に
彼の口を片手で塞ぐ。

「言うなよ。絶対に…」

私が口角を上げて笑顔になり、
しかし瞳は彼の事を睨みながら
そう言って圧力をかける。

それに彼は顔を青くして
首を縦に激しく振った。

「それでいい。」

「あ!じゃあその事黙っておくから、
A!一緒に付き合って欲しいことがあるんだけど…」

口止め料か…

「俺の事、脅してんのか。」

私がそう言うと彼は眉を下げて
少し寂しそうな顔をする。

「そんなのじゃないよ。A。
僕はただ君と仲良くしたい、それだけだ。」

疑心暗鬼になっている私。

「…。」

そんな事言われても、
納得できない…信じれない…。

「A、わかるよ?
此処に所属している殆どは過去に何かあった奴らか、それとも他に身寄りのない僕見たいな奴だし…
追忍って仲間を殺すような任務ばっかりだから、
神経質になって周りを信じれなくなる…

でも、僕は初めて会った時から、
君の事は信じれそうだって、
そう思ったんだ。」

「何を根拠に、んな事…」

「君の目…かな?」

「は?」
意味がわからない。
私の目が何を、

キョトンとする私に
彼は笑顔になって疑問に答える。

「本当の平和を知ってる、
君はそんな目をしてた。

こんな戦乱の世じゃ、
死地ばっかりを潜り抜けてくる人達ばっかりだろ?
君みたいな目の持ち主はそういないから…」

私は平和と言われて、
自分の前世の事を思い出す。

受験勉強の日々で疲れた、もう嫌だ、
なんて馬鹿みたいに泣きべそかいていた
あの頃を。

馬鹿みたいに平和だった 後編→←どうしてこんな事に 後編



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作品ジャンル:アニメ
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おぼろん(プロフ) - MAREさん» コメントありがとうございます!!ジョジョも大好きなので、どうしてもジョジョネタをぶっ込みたかったんですwww面白いと言ってくれて本当に嬉しいです! (2020年12月13日 15時) (レス) id: 1ee1bd2324 (このIDを非表示/違反報告)
MARE(プロフ) - 面白かったです!初っ端のジョジョネタで笑いましたww主様とは気が合いそうですw (2020年12月13日 10時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
おぼろん(プロフ) - 豆腐の角さん» コメントありがとうございます!!いくつも掛け持ちしてるので申し訳ないです。他のと両立できるようにがんばります!! (2020年11月28日 6時) (レス) id: 32dbdc0bea (このIDを非表示/違反報告)
豆腐の角(プロフ) - おお!今度はナルトですね!おぼろんさんの作品のナルトはとても面白いし他にはない作品なので、とても嬉しいです!これからも楽しみにしてます! (2020年11月27日 21時) (レス) id: d448052499 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おぼろん | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2020年11月27日 9時

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