どうしてこんな事に 前編 ページ39
「A、お前には実践が足りない、
故に今日から我々の追い忍部隊に
入ってもらう。いいな。」
拒否権などない私はその言葉と共に
うずまき一族唯一の追忍部隊に
所属することとなった。
「はぁ…本当、ありえん…」
お母さんを殺した部隊に自ら入る事になるというあまりの皮肉っぷりに私は溜息をつく。
今までのターゲットは大体が何らかの悪事を犯し、
私の役目は彼らを刀で斬る、ただそれだけだった。
この動作は簡単だが、
彼らがどれ程の大罪を犯していようとも
人一人斬り捨てる度に飛び散る血に私は
自分の手がどうしようもない程に汚れていく感覚に陥る。
仮面でも被って自分自身を偽っていなければおかしくなる…
いやでも、その反対を言えば、
偽っていれば私は人殺しすら出来るようになってしまったという事だ…
(もう感覚、狂ってるんだろうな…)
私は今回のターゲットである抜け忍、
数人を部隊の同僚達と探索しながら
そんなことを考える。
「A、近くに数人いる。」
その報告に私はすぐ様、
考えを捨てて、仕事に集中する。
情報によるとうずまき一族でありながら、
他の一族と結束し、機密情報などを流していたのだとか…
しかしそれは所詮、上が私達、追忍部隊に伝えた
最小限の情報。
私達の仕事は「知ること」ではなく、
抜け忍を排除し、
国の機密情報そしてうずまきの純血を守るただそれだけなのだ、とそう教えられる。
そして先程の報告通り、
案外近くの茂みに彼らは隠れていた。
「お、追忍っ！！どうしてここにっ！！」
すぐさま茂みから出て
私達から逃げる彼らは皆、
まるであの時の私のように必死だ。
自分が殺さなければ殺されるのだから…
逃げるためなら、同じ一族同士殺し合いにも発展する。
いや、殺し合いがない事など今までなかった。
一番近くにいた
私程の年の少年が目に入った瞬間、
跳躍して上から組み伏せると
刀を構え、その子供の首元にあてがえる。
たとえ子供であろうと処断するのが役目。
私の刀を見て彼は絶望の表情を見せた。
「お、お父さんッ！！助けて！」
恐怖で歪む少年の顔が
小さい頃の私と重なって見えた。
(あぁ、やっぱり…)
私はどうしてもこの環境に慣れることができない。
元からの持っていた前世からの価値観が
そう簡単に変わることはないのだ。
「なっ、やっ、やめてくれぇ！！」
後ろから聞こえた父親らしき人の
悲痛な叫び声に私は刀を横に引く。
その行動が出来なかった。
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おぼろん(プロフ) - MAREさん» コメントありがとうございます！！ジョジョも大好きなので、どうしてもジョジョネタをぶっ込みたかったんですwww面白いと言ってくれて本当に嬉しいです！ (2020年12月13日 15時) (
レス) id: 1ee1bd2324 (このIDを非表示/違反報告)
MARE(プロフ) - 面白かったです！初っ端のジョジョネタで笑いましたww主様とは気が合いそうですw (2020年12月13日 10時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
おぼろん(プロフ) - 豆腐の角さん» コメントありがとうございます！！いくつも掛け持ちしてるので申し訳ないです。他のと両立できるようにがんばります！！ (2020年11月28日 6時) (レス) id: 32dbdc0bea (このIDを非表示/違反報告)
豆腐の角(プロフ) - おお！今度はナルトですね！おぼろんさんの作品のナルトはとても面白いし他にはない作品なので、とても嬉しいです！これからも楽しみにしてます！ (2020年11月27日 21時) (レス) id: d448052499 (このIDを非表示/違反報告)
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