滅亡を求む不死身な転生者【NARUTO】

知らんぷり　中編 ページ37

あの時の幼さは少し抜けており、
随分と大人っぽく見える…

いや、もしかしたらあの時の下ろした髪型とは違っていて、お団子のようにして纏めているからかもしれない…

「ミト…姉さん。」

翡翠色の瞳が私を見つめる。
一体、何を言ってくるのだろうか。

「ひさしぶりね。A。
元気にしてた？」

「ッ、」

まるで今までの私の事なんか、
知らない、いや気にしてすらいない言い方。

な訳ないだろう、と叫んでやりたかった、
今までどうして一度も来なかったの？
とそう疑問をぶつけてやりたい…

しかし、ぐっと拳を握って私は感情を呑み込み、彼女に答える。

「元気だよ。
ミト姉さんも元気そうでよかった。

昔とは少し変わっているけどその髪型、
とても似合っているよ…」

彼女は目を大きく見開かせると私に言う。
「A、私の事覚えていてくれたのね。
前にあった時は、
貴方はまだ言葉も喋れない赤ん坊だったから…」

(…。)
確かにそうだ。

私は転生者だから記憶はあるのだが、
普通であれば今頃赤ん坊の頃の記憶は消えているであろう…

言葉をミスった。

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