滅亡を求む不死身な転生者【NARUTO】

変わり目　中編 ページ34

目を開けるとそこには
いつものように笑顔のお母さんが見えた。

「あら、起きたのね…ふふふ。」

そう嬉しそうに言って
私の髪の毛を撫でる彼女。

「昔から貴方は目も色も違っていて…
いつもどこか不思議に思っていたわ…

どうしてかは今もわからないけど。

ただ一つわかることは…
貴方は特別な子なのね。

貴方のその生命力はきっと天からの
素晴らしい授かり物ね…」

私のお腹の上に優しく彼女は手を乗せてどう言った。

(痛くない…)

そう、何も痛みが感じないのだ。
私の見開いた目を見て何を思っているか、
わかったのだろう。

「えぇ、これが貴方だけの特別な力…」

ふと、そう言った後
彼女は悲しそうな顔をして言葉を紡ぎ出す。

「A、今まで私も…
貴方を縛っていたのよね。ごめんね…

でも、もう止めないから…
こんなお母さんを…許してね…

これからは自由に…
貴方の好きなように…生きてね。」

あまりにも悲しそうな顔をするから私は彼女の頬に手を伸ばし、そっとその頬に触れる。

「うん…ありがとう。」

あの時、してあげたかったが私が赤ん坊だったばっかりに出来なかったこと。

「A。
お母さんはずっと貴方を愛してるわ。」

そこまで言い切ると
急に彼女は私の方に倒れ込んでくる。

「…？どうしたの…お、かあさん？」
彼女を支えるようにして両手を出し、
私は息を呑んだ。

「〜ッ…」

数本もの刀がその細い体を貫通しており、
大量の血が抜けて一層軽くなった彼女の体、
そして既に光が宿っていないその青い瞳。

その時、私の中の
ある一つの感情が蠢き始めていた。

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