これは前世の報いなんですか？第二章【夏目友人帳】

山神様の目　前編 ページ5

田沼達と別れて俺は家に帰り着く。

多くの出来事が目の前で起こり、
よくわからなくなっていた。

一つ、「御宿A」と的場一門の関係。

そして二つ、
「的場れいじ」と名乗った少年。

両方とも的場一門が関わっている事がどうして引っかかっていた。

「はぁああ…」

いつの間にか、
俺の自室で酒を飲みながら
居座っていた妖怪どもに俺は
大きくため息を吐く。

「夏目様も、飲みましょうよー！」
「飲みましょ、飲みましょ！」
中級が無理矢理押し付けてくる酒瓶を
押し返しながら、言う。

「俺は飲めないって前も言っただろう。
と言うか、はやく帰ってくれ。」

「そんな冷たい事
言わないでくださいませー、夏目様ぁ！！」
「夏目様、夏目様ぁ！！」

「はぁああ…」

煩く騒ぎ立てる中級達、
一つ目と牛型の妖達に俺は耳を塞ぐ。

こんな騒がしいなか、
一人黙々と酒を飲み続ける紫髪の女性が一人。

ヒノエだ。

ふと、この時先生が言っていた、
事を思い出した。

「ヒノエ、山神の目って…
何なのか、知ってるか？」

「山神の目、かい？」

「あぁ。先生にも聞いたんだが、
答えたがらなくて。」

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