村人の笑顔 中編 ページ13
村の中に入ってみて、まず驚いたのが
本当に何もない、
普通の村だったという事だ。
寧ろ他よりも繁栄してるくらいだろう…
所々でキャイキャイと、
大勢の子供達の遊ぶ声が聞こえる。
「さわんなっつってんだろ！」
「きゃっ。」
獪岳はペイっと自身の背中を
押していた女の子を鬱陶しそうに剥がす。
体勢を崩した彼女はベシャリと音を立てて、
顔面から地面に転んでしまう。
「大丈夫っ？」
僕はすぐさま彼女を起こす。
「獪岳っ！女性への扱いがなってない！」
「あぁ？知るか！」
流石に彼も転ばせるつもりはなかったらしい、罰が悪そうにしていた。
「あ…」
彼が彼女をみて、小さく声を出す。
膝が擦りむけてしまったようで
そこは痛々しく血が滲んでいた。
「…。」
獪岳はじんわりと額に汗を滲ませて、
来るであろう彼女の反応に
身構えてすらいた。
「ふふふ！」
しかし、そんな事関係ないとばかりに、
彼女はスクっと立ち上がると、
ニコニコとした笑みを崩さず僕達に向けてきたのだ。
「「っ」」
この子の年代であれば、
眞と梓と似たような年だろうか…
泣いてもおかしくないはずなのに。
獪岳はそんな彼女の側にしゃがむと、
僕に手を出して聞いてくる。
「おい、蓮。
なんか包帯みたいなやつ、持ってるか？」
「包帯？あ…！」
僕は懐から一枚の白いハンカチを取り出す。
「はい。」
生憎、彼がしようとしている事で
役に立ちそうな物で僕が持っているのは
この一枚だ。
彼は僕のハンカチを受け取るなり、
ウゲェとした目で見てくる。
「お前、やっぱりどこかのボンボンだろ。」
「違うよ。
ハンカチは使われないと
その物の意味をなさないからさ、」
「ふっ、それもお前の先生の受け売りかよ？」
「まぁね…
でも。今はそれしか
持っていなかったから…使ってよ。」
「言われずともな。」
彼はそれを彼女の膝に巻きつけて止血する。
純白のそれは、赤い染みができた。
「…。」
ぺたんと座り混んで
無言でジーっとハンカチを見る少女。
「旅人様？
用はお済みになられましたか？」
まるで傍観者を気取るかのように、
一連の僕達の行動を見ていた大人達はそう言って、
また僕らの案内の為に歩き始めた。
「こちらですよ！さぁ！」
彼らの言い方にまるで骨が喉の奥でつっかえるような違和感を感じた。
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豆腐の角(プロフ) - おぼろんさん» いえいえ！こちらこそこれからも宜しくお願いします(*´▽｀*) (2020年12月26日 12時) (
レス) id: 3eaaa3cc5d (このIDを非表示/違反報告)
おぼろん(プロフ) - 豆腐の角さん» メリークリスマス！豆腐の角さん！いつもありがとうございます！ネットの中だけどほぼ本当の友達のような感覚で私自身とても嬉しいです。これからも宜しくお願いします！ (2020年12月25日 15時) (レス) id: 77abd71179 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐の角(プロフ) - おぼろんさん！メリークリスマスです！これからも楽しみです！頑張ってください (2020年12月25日 14時) (レス) id: 3eaaa3cc5d (このIDを非表示/違反報告)
豆腐の角(プロフ) - あ、誤字っちゃいました(--;) (2020年12月25日 14時) (レス) id: 3eaaa3cc5d (このIDを非表示/違反報告)
おぼろん(プロフ) - 豆腐の角さん» 本当ですか？！そんな事言って頂けるだなんて、とても嬉しいです！俄然やる気が湧いてきます！(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2020年10月18日 7時) (レス) id: a49c31890f (このIDを非表示/違反報告)
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