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インターフォンがなり、扉を開けると5年前と比べて大人になった彼が、変わらない笑顔で待っていた。
もう会わないと決めたのに。
たった一度の再会で。
たった数秒、唇が触れただけで。
たった数分、昔と変わらない受話器越しの声を聞いただけで。
5年間、我慢していた感情が溢れ出す。
だから嫌だったんだ。彼と直接会うのは。
一度固めた決心が揺らぐ。彼を傷つけてしまうかもしれないのに。
グク『...ほら、泣いてるじゃん。』
「うるさいっ...」
ふわっ、とシトラスの爽やかな香りが鼻を掠める。
鍛え上げられた熱い胸板と、優しい彼の体温に包まれて、緩んだ涙腺がさらに緩む。
グク『そんなに俺と再会できて嬉しい？』
「嬉しくっ...ないっ...」
グク『嘘。めちゃくちゃ泣いてるじゃん。泣くくらい嬉しいんでしょ？』
「なんでキスなんかしたのよっ、なんで電話してきたのよっ、なんで会いになんて来たのよっ...！せっかく5年も我慢したのにっ...もう誰も傷付かなくていいと思ったのにっ...」
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my(プロフ) - 面白いですね！更新楽しみに待ってまーす (2021年2月22日 18時) (
レス) id: 0eb22ee4f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えむ | 作成日時：2021年2月20日 23時
