百五 ページ5
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「…？」
目の前に居たのは、巨体を抱えた(＝デブ)僧だった。まるで、肉汁のように汗を流していて床にまでぽたぽたと跡を付けている。
「喜べ、わだじがざいじょに抱いでやるぞ」
「は…？」
血の気がサッと引いた。この僧は今自分に何を言ったんだ、と現実逃避した。僧は「抱いてやる」と言ったのだ、その言葉がエフェクトでも加えられたように脳内に響き、心臓の鼓動がドッドッと早くなっていった。逃げないきゃ、逃げるんだ、と頭では考えているが足がしっかり走れなかった。
そして、他の僧がAの足を引っ掛け、倒れそうになった身体を持ちそのまま身動きの取れないように手枷を付けられた。
「殺すなよ、
他の見ている高僧共は胡座になって座り冷めた目で、巨大な僧・塊大に拘束されたAを見物のようにしていた。
「や…やめろっ…！！近づくな！」
「ぐ、ふふふっ、すぐヨぐなるべだ」
Aは死ぬことよりも拒んだ。自分の愛した、自分を愛してくれた信長という男以外など肌を重ねたくなかった。Aは行為を回避するすべを考えた、そしてすぐ口から出てきたのはこれだけだった。
「俺は…、男だぞ…！！」
すっと静寂が訪れた。だが、周りで見ていた僧がクックッ喉を鳴らして笑い始め、Aの身体を拘束していた男も口を大きく開けて笑った。
Aは何故笑われたのか分からなかった。自分が女のような格好をしているから笑われたのか、と思った。だが、それは違った。
「ならば結構。男ならば、我ら僧には正しき番」
「は…？」
昔、女犯がバレれば、寺持ちの僧侶なら島流し、それ以外の僧侶も道ばたに晒される「晒し」など厳しい罰則が待っていた。なので、僧侶のなかには「隠し大黒」と称してこっそり妻帯する者もいたようだが、多くは寺小姓を相手に男色の道を選んでいた。Aはそこまでの知識は持っていなかった。
だが、初めからこの寺はそれを破っている。遊女を寺に呼んでは毎夜肌を重ねるのだ。普通ならば、厳しい罰を受けるはずなのだ。普通ならば。
「おどごあいではひざじぶりだなあ…」
「あ、…ぁ…う、そだろ…嫌だ」
Aは最後まで誰かが助けてくれる、と思っていた。だが、その思いは呆気なく僧に砕かれるのだった。
「上手ぐ啼げよぉ…！」
「うわあぁぁぁぁぁ！！！」
それは、織田信長を大六天魔王へと変える要因になった。月は高く上がり、延暦寺を照らしていた。
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愛之助(プロフ) - そうです《自主規制》のひとりごとです＾＾ (5月21日 19時) (
レス) @page39 id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
カケオレ - ま、まさか……薬〇のひとりごと……！？ (5月21日 19時) (レス) @page39 id: 1b32a494c8 (このIDを非表示/違反報告)
愛之助(プロフ) - 玲さん» 作品の目次ページにボタンとCSSて書いてあるとこでオフにして貰えたらノーマルになるのでお願いします〜🙏💦 (2022年7月10日 21時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
玲 - すいません。とっても面白いんですけど背景のせいで文字が見にくいです。 (2022年7月10日 20時) (レス) @page39 id: be882aa841 (このIDを非表示/違反報告)
なーーみ(プロフ) - 愛之助さん» もう本当に感謝しかないです（ ; ; ） ありがとうございます。 これからも頑張ってください。応援してます！！ (2021年5月17日 22時) (レス) id: af11d71d69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：大手裏剣
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oh19years/
作成日時：2019年9月29日 1時
