百八 ページ8
ギャグ小説なのにシリアス路線過ぎ瀕死
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あれから、光秀は食べ物を置いてすぐに去った。夕方、光秀は戻ってきた。特に変わった様子はなかったが、文を持ってきた。
「お市様からです」
Aは、信長かと思っていたが違った。その文は、一言のみ書かれていた。
兄上を救って
ただ、それだけを記していたのだ。敵国にいるお市にとって、信長は敵である。だが、血を分け合った兄妹なのだ。
「光秀、他に何かなかったか」
「他…でしたら、包んであった小豆…でしょうか。それは、出陣されている信長様の方にありますが、」
Aは、すぐにハッとした。今、信長が本能寺の次に危険なときなのだ。包んであった小豆は袋の鼠を指している。もし、信長が気付いてなければ、信長はここで命を落とす。ここでなにを言おうと、意味は無い。Aは信長を信じるしかなかった。
「それでは、殿の援護に向かいますので私は失礼致します」
いつの間にやら、支度を済ませた光秀は一礼すると、部屋に鍵を掛けて出ていった。また、いつ悲惨な目に遭うか分からないから、と鍵を掛けられている。
「
あれから、結構経った。冬を越した。かれこれ1年を過ぎようとしている。Aがいない間に、歴史は進み、浅井はほろんだ。
最近、寺にはほとんど人がいないようで、一向一揆だかなんだかだろう。光秀もほとんど立ち入らなくなった。
「会いたい…とか言ったら、馬鹿にされてたんだろうな」
「誰にだ?」
「の、……ッ!?誰だ…!」
突然、部屋に現れた男と距離を取る。どこから入ったのだろうとは思ったが、今はそんなのどうでもいい。奴は延暦寺の僧だ。それも、幹部格の。
「やたらと、頭領に気に入られてるようだ…お前は何者だ?」
薄々気付く者はいて当然だ。突然、客のように保護されて、人目にもつかぬようにされているのだから。
「ただの男だ、あの僧は俺に微塵の興味もない」
「ふぅん、ならこれはなんだろうな?」
男の手には恐らく信長からの密書らしきものだった。見つかってしまったのか。自分が貰っている訳では無いが、まずい状況である。
「これにはな『奴には傷一つ付けるな』と記されている。
間者が誰かはまだ分かっていないが、頭領だな?そして、お前は信長の男妾か気に入りの小姓というところだろう」
「なんの事だか…」
「まあ認めずともよい」
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愛之助(プロフ) - そうです《自主規制》のひとりごとです^^ (5月21日 19時) (レス) @page39 id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
カケオレ - ま、まさか……薬〇のひとりごと……!? (5月21日 19時) (レス) @page39 id: 1b32a494c8 (このIDを非表示/違反報告)
愛之助(プロフ) - 玲さん» 作品の目次ページにボタンとCSSて書いてあるとこでオフにして貰えたらノーマルになるのでお願いします〜🙏💦 (2022年7月10日 21時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
玲 - すいません。とっても面白いんですけど背景のせいで文字が見にくいです。 (2022年7月10日 20時) (レス) @page39 id: be882aa841 (このIDを非表示/違反報告)
なーーみ(プロフ) - 愛之助さん» もう本当に感謝しかないです( ; ; ) ありがとうございます。 これからも頑張ってください。応援してます!! (2021年5月17日 22時) (レス) id: af11d71d69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:大手裏剣 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oh19years/
作成日時:2019年9月29日 1時