3.プチパニーーーーック ページ5
え?夢?これ夢?夢だよね?
だって、この人漫画で見たことあるよ?真っ白な頭髪に髭、左頬の傷、左足の義足...
この人って!!
「桑島慈悟郎さん!?」
「ん?なんじゃ?ワシを知っておるのか?」
いや!知ってるも何も!だって!ねぇ!?えっ???ということはどういう事だ?
まさか私トリップしたのか!?
「なんじゃ、さっきから一人でぶつぶつと、腹以外に頭もやっておったのか?」
「あ、いや!そうじゃなくてですね、その、」
正直にすべて話してしまっていいのだろうか?先を知っていることを知れば、よからぬ輩も
出てくるのではないか、そんなためらいからか私はこの世界が漫画であること、
未来を知っている事をかくして、そのほかのすべてのことを話した。
私が話している間桑島さんは黙って聞いてくれたのち、
「そうか、それは怖かっただろうに、すまんな、お前の気持ちを汲み取れなくて、」
そういって私は頭をなでられた。
「なんで、桑島さんが謝るんですか、、、それに怖いって、、、」
「隠さなくてもいい、刺され気が付いた場所はお前が生まれるよりもずっと昔
知ってる人間も家族もいない、帰り方もわからない、自分では気づいていないかも知れんが
こんなに震えて、さぞ怖かったろうに。」
桑島さんに言われて初めて気が付いたけど、全身がカタカタと震えていた。
そうか、私怖かったんだ、、、そう自覚すると同時に桑島さんの温かい手に
なんだか安心してしまい気づいたら、わんわんと大泣きしていた。
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作者名:さきた | 作成日時:2020年2月28日 19時