５２.機嫌がよろしいようで ページ10
「もう花壇に用はないの？」
どの口が言うか、と思った。
昼休みのことだ。遊馬くんがいなくなったのを見計らって、愛華が近づいてきた。
余程暇なのだろうか、彼女は数日おきに同じことをいいながら私に話しかけてくる。その度私が嫌そうな顔をするから、それを見て楽しんだりでもしているんだろう。
「ないよ。元通りにしたって、どうせあなたがまた同じことをするんでしょ」
「まぁ、それもそうね」
クスクスと本当に楽しそうに笑うものだから、思わず顔をさらにしかめてしまった。駄目だ、これじゃ愛華を喜ばせるだけ。
「そういえば、最近Aが静馬さんと話しているところを見ていないわね。すれちがってもスルーしているようだし、静馬さんはあなたのことどうでもいいのかもね？」
なんだろう、いつもは一言馬鹿にしただけでいなくなるのに、今回はやたら絡んでくる。
どうやら今日は、特に機嫌がいいようだった。流れ聞こえてきた話によると、静馬さんと話すことができたらしいので、たぶんそれが理由だろう。
「……そうだね」
正直かなりイラッときたけれど、下手なことを言ってさらに煽られるのも嫌なので当たり障りのない返答をしておく。
しかし、まだ足りないのか愛華はなおも言葉を続ける。
「あなたもよく学校に通えるわよね。もう来る意味ないんじゃないの？」
奇しくも、私が考えていたのと同じことを愛華は言う。
「毎日毎日暗ーい顔して席座って、陰湿な空気が移りそうで正直迷惑なのよね」
周りの女子たちも小馬鹿にしたように笑った。聞かぬふりをしている男子が憎らしい。
「そう。私に構って醜い悪口吐いてるから移るんじゃない？」なんて言ってやりたいけれど、そうもいかない。私が煽ったりしたら、愛華と同じになってしまう。
だから何も言わず、なおもかけられる悪口を右から左に流しながら、明日は学校休もう、なんて考えていた。
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蒼(プロフ) - …高校離れたから、もうだいぶ会うことも少なくなったけどね。 (2016年7月12日 21時) (
レス) id: 845aea6d7a (このIDを非表示/違反報告)
姫奈 - 蒼さん» 確かに、こんな人本当にいたらかなり疲れそう・・・ファイト！ (2016年7月11日 7時) (レス) id: 366548b939 (このIDを非表示/違反報告)
蒼(プロフ) - マジで大変なんだからね、付き合うの。 (2016年7月11日 6時) (レス) id: 845aea6d7a (このIDを非表示/違反報告)
姫奈 - 蒼さん» ｗｗｗそう言うと思った！言ってみただけだよ〜ｗ (2016年7月7日 16時) (レス) id: 366548b939 (このIDを非表示/違反報告)
蒼(プロフ) - 会わないほうがいいと…(-_-;) (2016年7月6日 22時) (レス) id: 845aea6d7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：姫奈 | 作成日時：2016年4月20日 9時
