あなたは私を殺せない【TH】 (ページ20)

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20 TH ページ20

久しぶりに家に帰ると部屋から泣いているヌナの声が聞こえてきた

そっと隙間から覗くとやっぱり父さんが上に乗っかっていた

中学生の時に見て以来だったからすごく動揺した

まさか今もなおされているなんて思わなかった

また、俺は守れなかった

でも前と違う部分があって

「あなた、っ、、っん」

ヌナが目を真っ赤にしながら父さんのことを‘’あなた‘’と呼んだのだ

そんな声に気持ち悪く嬉しそうな顔をする父さんに

あぁ、無理矢理言わせているのかとパズルが埋まっていく

大人になったヌナは薄い記憶のお母さんそっくりでそんなヌナに父さんは依存している

そんなヌナにいてもたってもいられなくなってまた俺は、逃げ出した

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一時間くらい経って流石に事は終わっただろうと家の中に入ればまた声が聞こえてくる

今度は声を荒げた父さんの声

何やら言い合いになっているようだった

リビングに慌てて向かうとヌナも珍しく大声を出していた

「わかったってばっ！テヒョンアにはっ、、っテヒョンアには話しかけてないでしょっ！だから、だからもうテヒョンアを、苦しめないでっ、っ」

俺のためだったの？

ねぇヌナ、俺のために無視していたというの？

そんなヌナを俺はむかつく、なんて思ってたというの？

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