あなたは私を殺せない【TH】 (ページ17)

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17 TH ページ17

【TH side】

『おかあさんっ！』

「テヒョンアっ、、っ、ごめんねっ」

俺の中にいるお母さんの記憶は泣きながら謝る姿が最後だった

父さんは俺らに対して酷く当たるわけでもなかったし比較的優しい父親だった

ただ、女関係は昔からだらしなくしょっちゅう浮気をしていた

そんな父さんに耐えられなくなったお母さんは俺とヌナを置いて出て行ってしまった

いつも違う女を取っ替え引っ替えしてた父さんも失って気づいたのか、最初の頃は荒れていた

そこからだ、俺たちを邪険に扱い出したのは

幼い頃は軽く殴られる、ご飯をくれない

この程度だった

ただヌナが成長するにつれお母さんと似ていくのを見て余計にひどくなった

「こっち来んじゃねぇよ！くそっ！その顔ムカつくんだよっ」

ヌナは毎日のように殴られて日に日にやつれていった

俺は学校に行かせてもらっていたけれどヌナは行っていなかった

俺がいない間も暴力を受けていたんだと思う

それでもヌナは俺に大丈夫って笑うんだ

「テヒョンア、私が守るからね」

そう笑うヌナが忘れられない

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