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前にテヒョンに手を繋がれた時、私はとてもドキドキした。
けれど、今、同じようにテヒョンに手を繋がれているのに、ドキドキするというよりは、安心感の方が大きい。
TH「…A。」
少しだけ悲しそうな声色で、私の名前を呼ぶ。
テヒョンの方を見れば、眉尻を下げて悲しそうに笑った。
『ごめん。ちょっと考え事を。』
TH「ううん。行こうか。」
歩きながら、見たくはなくても気になって、ソクジン先輩たちのいた方を見る。
もう2人の姿は見当たらなくて、それはそれで、不安になる。
ソクジン先輩の後輩は私。
ずっとずっと、そうであって欲しかった。
テヒョンと一緒にあちこち歩きまわり、ホテルへと着いた。
ホテルは1人１部屋用意されているので、テヒョンと別れて、自分の部屋へと入る。
1人きりになると、途端に昼間の光景を思い出す。
テヒョンが一緒にいてくれたからまだ、笑えていた。
1人になった今、にこりとも口角が上がる気はしない。
まぁ、1人で笑っていても怖いけどさ。
部屋に1人でいても、気持ちは落ちていく一方なので、ホテルの周りを散歩でもしよう。
いやいや、なんで私はあんなデリカシーのない男なんかに、こんな風に振り回されているんだ。
絶対、おかしい。
ホテルの外へと出たところで、私の頭に何度も浮かんだ人物は、実物となって現れる。
『…ソクジン先輩。』
JN「やっと見つけた。
どこに行くの？」
やっと見つけた？ずっと探していたってこと？
いや、そんなはずはない。
だって、先輩はずっと、サラちゃんといたのだから。
黙って歩き始める私の隣を、ついてくる先輩。
JN「…今日何してたの？」
『ソクジン先輩には関係ないです。
私は私で楽しんだので。』
JN「…そう。」
表情ひとつ変えず、私をじーっと見つめるソクジン先輩。
なに？
そんなに興味ないなら聞いてこないでよ。
どうせ、ソクジン先輩はサラちゃんと一緒に過ごして、楽しい思いをしているんだ。
つんっと顔を背ける私。
JN「…僕は楽しくなかった。」
ボソッと呟いた声は、私の心臓をキュッと締め付ける。
JN「Aさんがいなかったから。
楽しくなかったよ。」
『そんなの…嘘です。』
JN「あのさ、僕がそうだと言っているのに、なんでAさんがそれを嘘だなんて分かるの？
超能力？
おかしいよね？」
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ゆい - めちゃくちゃ素敵なお話で、一気読みしてしまいました(;;) ソクジン先輩にキュン死させられてます… (2021年5月11日 0時) (
レス) id: 9d555a2920 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめここ(プロフ) - 初コメ失礼致します。更新嬉しいです！ありがとうございます。ソクジン先輩が甘すぎて甘すぎて甘すぎて、もう。何度読み直したか分かりません！！何回読んでもキュンし過ぎて心臓が痛いです。。。 (2021年5月10日 22時) (レス) id: 270c5251ef (このIDを非表示/違反報告)
SARA(プロフ) - ソクジン先輩、好きです。まじでキュン死します (2021年5月6日 23時) (レス) id: 9e694fc3ce (このIDを非表示/違反報告)
かおるん(プロフ) - アカン、アカン ソクジンが可愛すぎてアカーン ♪(/ω＼*) だって、僕と一緒にいたいって言った … はぁ〜ん 好きっ (2021年5月5日 9時) (レス) id: 318f1c501f (このIDを非表示/違反報告)
sumiko(プロフ) - キュンキュンし過ぎて、心臓が止まりそうです。(≧◇≦) (2021年5月5日 9時) (レス) id: bc2f027781 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まゆう。
| 作成日時：2021年3月29日 21時
