４２ ページ42
【 Seokjin side. 】
《COOKY：ヒョン。》
《RJ：何？》
《COOKY：Aさん知りませんか。》
《RJ：知らないけど。》
《COOKY：へぇ。じゃあ、テヒョンイヒョンと残業でもしているんですかね。
テヒョンイヒョンからも連絡帰って来ないし。》
…え。
オンラインゲームでマッチョなウサギを操作しているのは、僕と同じ部署の後輩で、チャット機能でそんな爆弾発言を落とした“COOKY”って奴が、その後輩。
っていうか、ジョングクの奴、本当にAさんのに懐きまくってるんだな。
あれだけ楽しみにしていたイベントも、Aさんとテヒョンが二人きりで残業をしているなんて知れば、それどころではなくなる。
僕にとって、他人なんてどうでも良かった。
ただ、ゲームさえあれば楽しかったし、そのために仕事もしているようなものだった。
こんなはずではなかった。
どこで、僕は道を間違えたんだろうか。
時計を見れば、２１時を過ぎている。
ユンギに頼まれた仕事は、そんなに時間がかかるようなものだったのか。
僕が手伝っていれば、彼女はもっと早く帰れていただろうか。
テヒョンと2人きりなんてことにはならなかったのだろうか。
今更後悔したって、遅い。
いや、僕は何に後悔をしているんだろう。
別に、テヒョンとAさんが2人で残業をしていたって、僕には関係ない。
それこそ、テヒョンのことを好きな彼女にとっては、願ったり叶ったりな展開じゃないか。
バレンタインのあの日、泣く彼女を見て、僕は何とも言えない感情を持った。
彼女の涙は、全部、僕のものだったら良いのに。
テヒョンにフラれ、傷ついて涙を流す彼女を見て、僕はそう思った。
彼女の存在は、元々知っていた。
何故か、ジョングクが彼女のことをかなり気に入っているようで、社内で見かければ、興奮気味に僕に話すからだ。
だから見ていれば、彼女がテヒョンのことを好きだということは分かったし、泣いているのを見れば、テヒョンに失恋したんだなと察した。
見ていれば見ているほど、僕はチョン・Aという人間に興味を持っていった。
そして、あの日。
僕は彼女に対して、今まで生きてきた中で初めての感情を持った。
彼女を僕のものにしたい。
そうすれば、彼女は僕の為に泣いてくれるだろうか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3211人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
JinJin?(プロフ) - 気になって会社に行くんじゃないかとは思ったけど、お弁当まで作って行こうとしてるなんて！もうジンくんは好きなんだね。 (2022年4月28日 22時) (
レス) @page43 id: 906ff65d51 (このIDを非表示/違反報告)
JinJin?(プロフ) - グクちゃん、いいよー！ヌナの代わりにテテにはっきり聞いてやってよ！ (2022年4月28日 21時) (レス) @page19 id: 906ff65d51 (このIDを非表示/違反報告)
Mimare(プロフ) - 笑いすぎて泣きそうwww (2022年3月17日 10時) (レス) @page30 id: 6a34c1c309 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 結局会社にJIN君が行ったんだと思うと切ないです（ ; ; ） (2021年3月12日 6時) (レス) id: e65f81d64f (このIDを非表示/違反報告)
凛華(プロフ) - 更新待ってました！！！泣 ジンくん最高です((( (2021年3月9日 1時) (レス) id: f224d404b3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まゆう。
| 作成日時：2021年2月16日 21時
