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「キムテヒョン、だっけ？
まぁ、かっこいい顔はしているよね。」
私、テヒョンが好きだなんて誰にも言っていないのに。
テヒョンの同期であり、親友だというポジションだからこそ、こんな想いを会社の誰にも言えず、ずっとずっと隠し続けてきたのに。
唯一私の恋の応援をしてくれていた、私の弟と私の住むアパートの隣人は、他人にペラペラ話すような軽い人間ではない。
それなのに、なんでこの人は知っているの？
私は、この人の存在自体知らなかったのに。
「凄く戸惑ってるね。
まぁ、そうだろうね。
あんたは僕のことも知らないだろうね。」
チョコを握り締めてる私の手首を掴み、自分の顔の近くへと持ち上げる。
「あーあ。チョコが溶けて、手がどろっどろ。汚い。」
『っ…』
大きな手を振りほどこうとすると、手首を掴む力は強くなる。
何を考えているのか分からない瞳で、まっすぐ私を見つめる。
私はこの人が怖い。
まるで、私の心の中を全て読まれているようだ。
男は私を見つめたまま、私の手を自分の口元へと持っていき、ドロドロに溶けたチョコを一粒、私の手から咥えて食べた。
『ちょっ、何するんですか！？』
「あっま。
僕、甘いの好きじゃないんだけど。」
知るか。
眉間に皺を寄せ、唇をペロリと舐めているこの男。
こんな、無神経でデリカシーもなくて、サイコパスな男。
何故、失恋もした最悪な日に、こんな最低な男に出会ってしまったのだろう。
『手を離してください。』
あぁ、私はバレンタインという日なんて大嫌いだ。
ニコリともせず、素っ頓狂な表情で私を見る彼に、できればもう二度と会わないことを願う。
「そうだね。
僕も早くゲームの続きがしたい。」
そう言って強く手を引かれ、気付いた時には視界いっぱいに、二度と会いたくない彼の、ムカつくくらい綺麗な顔が広がっていた。
唇に触れる柔らかいものからは、甘ったるいチョコの味がする。
「今度はビターにしてね。」
そう言って私の手を離し、再び階段に座って、何事も無かったかのように、ゲームを再開する。
今‥‥今！！！？
キスをされたんだけど！？
「早く帰りなよ。」
『！？最低！！！！！！』
そう言って、重い扉を開いて社内へと帰る。
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JinJin?(プロフ) - 気になって会社に行くんじゃないかとは思ったけど、お弁当まで作って行こうとしてるなんて！もうジンくんは好きなんだね。 (2022年4月28日 22時) (
レス) @page43 id: 906ff65d51 (このIDを非表示/違反報告)
JinJin?(プロフ) - グクちゃん、いいよー！ヌナの代わりにテテにはっきり聞いてやってよ！ (2022年4月28日 21時) (レス) @page19 id: 906ff65d51 (このIDを非表示/違反報告)
Mimare(プロフ) - 笑いすぎて泣きそうwww (2022年3月17日 10時) (レス) @page30 id: 6a34c1c309 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 結局会社にJIN君が行ったんだと思うと切ないです（ ; ; ） (2021年3月12日 6時) (レス) id: e65f81d64f (このIDを非表示/違反報告)
凛華(プロフ) - 更新待ってました！！！泣 ジンくん最高です((( (2021年3月9日 1時) (レス) id: f224d404b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まゆう。
| 作成日時：2021年2月16日 21時
