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『あ、すみません。
すぐに帰ります。』
急いで帰ろうと、扉の方へと足を進める。
「…バレンタインっていうのは、
ローマ帝国の時代にローマ帝国皇帝のクラウディウス２世が兵士の結婚を禁止していて、キリスト教司祭のウァレンティヌス……まぁ、バレンタインが秘密で兵士たちを結婚させてあげてたんだけど、それが皇帝にバレて処刑された日が恋人の日となり、今でいうバレンタインデーになったっていうのが一般的な説なんだけど……
でも現実的に考えれば、お菓子会社やらデパートやらがお金儲けのために無理やり作った、お金儲けの日。」
顔色ひとつ変えず、息継ぎもほとんどせず、早口で捲し立てるように言葉を並べていった。
更に呆気にとられてしまう私。
男はそんな私を見て大きな溜息をつき、ゲームを傍らに置いて、立ち上がった。
「そんなお菓子会社やらの思惑通りにチョコを買い、それを自分で加工して好きな人に渡そう……そして告白もしちゃおうなんて安易に考えて、んで失敗して泣くのはただの馬鹿だと思うよ。」
…は？
きっとそれは正論かもしれない。
けれど、一生懸命想いを伝えて、失恋して、泣いている女性にそれは酷くないか？
『い、いいじゃないですか！！
馬鹿でもアホでも。
そういうお菓子会社の思惑に縋って、ほんのちょっぴり勇気を分けてもらったって。
告白するきっかけにしたって、良いじゃないですか。』
「別に、ダメとは言ってない…けど。」
また、あの無表情で私を見つめ、1歩、また1歩と私に向かって歩み寄ってくる。
その無言の圧に、自然と体が怖がって、後退りをしていく。
ガチャン。
背中に扉が当たる。
もう、逃げ場はない。
私の目の前に立ち、私を見下ろす、綺麗な瞳。
「これ、一応慰めてるつもりなんだけど。｣
…どっこが！？
なんだこいつ、なんなんだ、コイツ。
言葉を失う私を見て、人差し指の第2関節を自身の顎へとあて、少し考え込む様子のこの人。
私の反応が意外だったらしい。
いや、誰でもこうなるでしょ。
むしろ、そんなことを言われて、�爐△蠅�とうございますー�瓩覆鵑憧脅佞竜せ�ちが生まれる人に、私は会ってみたい。
「…ああ、それと。
ついでを言うと、キミの好きな彼はたくさんの女の子から、義理か本命なのか分からないチョコ貰ってたよ。
凄いね。
あんなにチョコを貰うなんて。」
『っ。』
息が一瞬詰まった。
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JinJin?(プロフ) - 気になって会社に行くんじゃないかとは思ったけど、お弁当まで作って行こうとしてるなんて！もうジンくんは好きなんだね。 (2022年4月28日 22時) (
レス) @page43 id: 906ff65d51 (このIDを非表示/違反報告)
JinJin?(プロフ) - グクちゃん、いいよー！ヌナの代わりにテテにはっきり聞いてやってよ！ (2022年4月28日 21時) (レス) @page19 id: 906ff65d51 (このIDを非表示/違反報告)
Mimare(プロフ) - 笑いすぎて泣きそうwww (2022年3月17日 10時) (レス) @page30 id: 6a34c1c309 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 結局会社にJIN君が行ったんだと思うと切ないです（ ; ; ） (2021年3月12日 6時) (レス) id: e65f81d64f (このIDを非表示/違反報告)
凛華(プロフ) - 更新待ってました！！！泣 ジンくん最高です((( (2021年3月9日 1時) (レス) id: f224d404b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まゆう。
| 作成日時：2021年2月16日 21時
