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YG「お前なぁ。
これから先、例え１５００年経とうが、人の記憶をどうこうできる薬なんてできねぇよ。
そんなもの、できてたまるか。」
『ですよね。』
YG「…都合の悪い記憶は消せて、大切な思い出はいつまでもとっておける。
そんな薬があれば、楽になるんだろうけどなぁ。
あいつも、あいつも、あいつも。…お前も。
でも、それだと、人間が人間らしさを失う。
辛い記憶があるから、人間はもがき苦しみ、自分が幸せになる道を手探りで探す。
忘れたくない記憶があるからこそ、人間は今日を、明日を一生懸命生きるんだよ。」
『…師匠、とても深いですね。人間って。』
YG「おう。人間って深いんだ。」
『…で、なんの話でしたっけ。』
YG「何の話だったんだろうな。俺が聞きてえわ。」
「ユンギ。」
低く柔らかい声に、心臓がドキリと跳ねる。
バッと、ユンギ先生の背中から頭を離して声の主の方を見れば、ずっと私の頭から離れてくれなかった人。
『テヒョン様‥‥。』
変装をし、大きめの帽子からチラリと覗く瞳は、私をじっと睨んでいる。
１か月前、優しい瞳をしていた彼とは、別人のようだ。
まるで、私を嫌悪の対象のような瞳で見下ろすテヒョン様に、胸の奥が抉られる。
冷たくして欲しいと言ったのは私。
あんな無礼なことをした私のことを、嫌っていうだろうか。憎んでいるだろうか。
YG「あ、テヒョン様。何すか。」
洗濯を終えた服をギュギュッとしぼり、まとめて私に手渡す。
YG「A、これを干しといてくれ。」
『…分かりました。』
洗濯物を抱え、テヒョン様にペコリと頭を下げて、物干し竿の方へと下がろうとする。
TH「…まるで結婚したばかりの夫婦のようだね。
やっぱり、ユンギとあんたはお似合いだよ。」
その言葉。
それをテヒョン様、あなたに言われることがどれだけ苦しいか。
心臓の奥の奥、深く柔らかい部分を抉られる痛みが、あなたに分かるでしょうか。
いや、そうか。
私がそうして欲しいって、優しいテヒョン様にお願いしたのか。
濡れている洗濯ものをギュッと抱きしめ、テヒョン様を見る。
冷たい笑みを浮かべるテヒョン様。
��A��
私の名前を呼んでくれていた優しい声が、酷く懐かしい。
そう思えば思うほど、傷は深くなり、涙が滲む。
もう、名前も呼んでもらえないのか。
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のぞみ(プロフ) - ユンギ先生の悪い顔。。。控えめに言って好き。あーあーあー幸せ。 (2021年2月10日 0時) (
レス) id: 6ce2d3bb22 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)あねら(プロフ) - まゆうさんの作品本当に大好きです（ ; ; ）いつも読ませていただいてます。これからも頑張ってください！ (2021年2月5日 1時) (レス) id: 83ec8b03b3 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - 王様いろんな女の人と毎日のようにって、もう〜。グクにもヌナが居て満たされていたし。一方でジミンさんはどんな感じだったんでしょうか。ジミンさんにも浮いた話があれば良いな、いつも切なそうだから気になってしまいました。 (2021年2月4日 10時) (レス) id: 26ef055a5c (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - この物語本当好きです、、毎回更新されるたびにどきどきしてます。これからも楽しみにしてます...!! (2021年2月3日 21時) (レス) id: 2505ec8573 (このIDを非表示/違反報告)
のぞみ(プロフ) - あぁ、苦しい、苦しいよまゆうちゃん。このシリーズはほんと切ない。でも好きなんだ。好きなんだよ。まゆうちゃん。サランへ (2021年2月3日 2時) (レス) id: 6ce2d3bb22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まゆう。
| 作成日時：2021年1月14日 21時
