スローテンポな恋ーShintaro.Mー (ページ10)

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side＿A

柚乃に聞かれて2ヶ月近く慎太郎に会ってないことに気付く私。

お互いマメじゃないと言いつつ連絡はちゃんと取れてるから、近況とかは一応把握できてるんだけど…

やっぱりこれって変だよね…。

A「お疲れ様。今大丈夫？」

慎太郎『おー！お疲れ！大丈夫だけど、どした？』

A「いや、なんかちょっと…」

慎太郎『なによ(笑)。てかAからかけてくんの珍しいね。元気してる？』

A「うん、元気」

いつもは慎太郎からかけてくれる電話。

今日は何となく思いきって私から電話をかけてみたはいいものの、近況なんて毎日LINEで話してるから、用がなさすぎて結局素っ気なくなって。

それでも慎太郎は優しく返してくれる。

慎太郎『もしかして、そろそろ俺に会いたくなっちゃってる？(笑)』

そりゃちょっとはそう思ったりしてたけど、慎太郎は今ものすごく忙しい時期だから会えないなら会えないでいいなとも思ってるんだよね。

A「慎太郎が今忙しいの知ってるし」

慎太郎『まぁそれなりにね』

A「いきなり電話してごめん。会える日また連絡して？」

慎太郎『え。あ、ちょっと待っ…』

一方的に切ってしまった。

付き合ってるはずなのに何で拗らせてるんだろ…。

＂時間作れなくてごめんな。俺はいつでもAに会いたいと思ってるから＂

こんな私にこんな優しいLINEをくれる。

慎太郎もサバサバしてる性格だけど、こういうところは私とは違う。

柚乃「たまには素直になったら？ちゃんと好きなんだよね？慎太郎くんのこと」

A「好きだよ。好きなんだけど…」

慎太郎と付き合い始めて数ヶ月。

会った回数は2回。

恋人同士らしいことは何もしていない。

強いて言うなら手を繋いだくらい。

…中学生か。

慎太郎は本当にこんな私でいいのだろうか。

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