スローテンポな恋ーShintaro.Mー (ページ5)

今日:3 hit、昨日:8 hit、合計:51,557 hit

５ページ5

.

side＿慎太郎

俺がAに出会ったのは、久々の舞台で緊張するなか迎えた初日公演の日。

正直気持ちに余裕なんてないけど、客席の反応が気になって。

ざっと見渡した時、ふと目についた一人の女性。

…何だろう。

綺麗系って感じで、多分俺のタイプに当てはまったんだろうな。

それからずっと気になって、しょっちゅうその子のことを見てた。

時々目が合うから俺のファンかな、と思ったけどずっと俺を見てる感じはしない。

気になるとはいってもどうすることもできないから結局諦めるしかないわけで。

あの子が俺かSixTONESの誰かのファンで、ライブなり何なりに今後も来てくれれば、またステージ上から見つけられるのにな。

無事に初日公演を終えて外に出たところで

慎太郎「嘘だろ」

あの子を見かけた。

ものすごい奇跡じゃない？

こんなチャンス逃すわけにはいかなくて

慎太郎「お姉さん、出待ちですか？」

と声をかけた。

そそくさと立ち去ろうとするから腕掴んで引き止めたら＂シンタロー…？＂って(笑)。

可愛すぎ。

俺のファンじゃなかったのはちょっと残念。

何なら俺らのこと全然知らないらしいし。

掴んでた腕は彼女に離してと言われてしまって。

それでもまた引き止めて、気になってたなんて伝えて、連絡先まで教えてもらった。

それから俺は毎日彼女にLINEを送ったし、暇さえあれば電話もした。

年下だと思ってたから最初から思いっきりタメ口で名前も呼び捨てにしてた。

3つ年上って知った時には今さらながら敬語に変えたけど＂もう遅いよ(笑)＂って言われてすぐタメ口に戻った。

電話してて何気ない会話の流れで出会った時の話になって＂Aのこと好きなんだよ＂とかさらっと言っちゃった。

けどこれは直接言いたかったし、返事聞くのも直接がいいからまた会った時にって電話切ったけどね。

変なヤツだよな〜俺って。

てかあれから会ったことないのに今後会えたりすんのかな。

.