スローテンポな恋ーShintaro.Mー (ページ4)

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慎太郎とは毎日連絡を取り合うようになったけど、会うことはなかった。

今まで見てこなかったけど、よく見たらテレビに引っ張りだこだから、それは会う暇もないだろうなと。

別に会いたいと思ってるわけじゃないけどね。

私も仕事で忙しいし。

慎太郎はただLINE上で仲良い友達…みたいになってる。

でもやっぱり何で私とこんなことになっているのか気になって

A「一つ聞いていい？」

慎太郎『ん？なに？』

A「何で私なの？」

慎太郎『え、何が？』

A「あの時あの場所にいて私に声かけたの、何でかなって」

暇さえあれば電話をかけてくる慎太郎に、ある日直接聞いてみたんだ。

慎太郎『それ今さら聞く？(笑)』

A「ずっと気にはなってたよ」

最初は敬語を使ってた私も慎太郎が3つ年下と知ってすっかりタメ口。

逆に最初からタメ口だった慎太郎は私が年上だと知って慌てて敬語を使い始めたけど、もう遅いよって辞めさせた。

名前もすぐお互い呼び捨てになったな。

慎太郎『あの時言ったじゃん。舞台中ずっと気になってたって』

A「うん」

慎太郎『けど舞台上からはどうしようもできないし、諦めてたのね。そしたら帰り際たまたまAを見つけてさ。場所が場所なだけに、俺のこと待っててくれてたのかと思ったりしたけど(笑)』

A「確かに出待ち感あったけど…」

慎太郎『でもあそこにいてくれてよかった。お陰で今こうやって話せてるし』

A「私の何が気になってたの？何か目立ってた？」

慎太郎『違うわ(笑)。あの距離で目が合った時、何かビビッときちゃったんだよね。一目惚れってやつなのかな。わかんないけど』

A「何それ(笑)」

慎太郎『いやそうだと思う。俺、Aのこと好きなんだよ』

A「え…」

それは突然の告白だった。

慎太郎『あ、なんかごめん。困らせるつもりはなかったんだけど』

A「困ってるっていうか…びっくりしただけ…」

慎太郎『ごめんごめん。まぁまた今度会った時に直接言わせて？』

本当に変わった子だな。

軽く告白しといてまた後日伝える予告してきた人初めてだよ。

そしてそんな人を少しずつ好きになってる自分がいる。

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